まもなく見納め「銀座線渋谷駅」の謎 東急百貨店3階発着の地下鉄 その81年の歴史

地下鉄銀座線の渋谷駅が明治通り上空に移設、リニューアルされます。これに伴い、現在の駅舎は81年の歴史に幕を下ろします。地下鉄ながら地上3階の商業ビルに入る不思議な光景も過去のものに。その歴史を振り返ります。

スペースがないなら新ビルのなかに駅を 東急の目論み

 ふたつ目の謎は、東京メトロの路線である銀座線のホームが、東急百貨店のなかにあることです。銀座線ホーム誕生の歴史には、東急グループと地下鉄の深い関係がありました。

 日本最古の地下鉄である銀座線は、浅草~新橋間が「東京地下鉄道」、新橋~渋谷間が「東京高速鉄道」という別の私鉄によって建設され、後にひとつの路線に統合された歴史があります。このうち東京高速鉄道は、東急グループの創業者である五島慶太が専務を務める、東急(当時は東京横浜電鉄)の関係会社でした。

Large 20191227 01
解体工事が進む東急百貨店東横店東館(かつてのターミナルデパート「東横百貨店」)から出てきた銀座線(画像:写真AC)。

 東急の狙いは渋谷と都心の直通にありました。当時、東横線沿線から都心に通うには、渋谷駅で山手線か路面電車に乗り換える必要があり、ぐるりと遠回りをする山手線か、速度が遅い路面電車か、どちらも都心に到着するまで時間がかかるのが悩みでした。そこで都心に直通する地下鉄を建設することで、所要時間を大幅に短縮し、渋谷の利便性を劇的に改善しようと考えたのです。

Large 20191227 02
銀座線渋谷駅の改札口を出ると、東急百貨店東横店の西館に直結する(2019年12月、枝久保達也撮影)。

 問題となったのはホームの設置場所でした。1934(昭和9年)にターミナルデパート「東横百貨店」(後の東急百貨店東横店の東館)を開業していた東京横浜電鉄は、地下鉄ホームと駅ビルと一体化させて、渋谷をさらに発展させたいと考えていました。しかし東横百貨店の敷地には、山手線と交差する地下鉄ホームを設置するスペースがありません。そこで、渋谷駅西口に計画されていた駅ビルのなかにホームを設置することにしました。

【写真】明治通り上で屋根を動かす! 新・渋谷駅の移設工事

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  2. 海自の潜水艦が発射した魚雷が「揚陸艦へ突進」 雷跡を上空から捉えた珍しい写真が公開される
  3. ロシア海軍の潜水艦に「異変」! 衛星画像の分析で明らかに 船体に“巨大な傘”を設置か イギリス国防省が指摘
  4. 「海自最大の護衛艦」と「世界最大級の軍艦」が洋上で並んだ! 圧巻の編隊航行を上空から捉えたショットが公開
  5. 片山さつき大臣「実態調査はじめます」 街のクルマ屋の「保険代理店打ち切り」問題に新局面 ビッグモーター事件の余波に再び切り込む!
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の戦闘機が「真正面から撃破される瞬間」を捉えた映像が公開 ドローンの突入を防げず
  3. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  4. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号