空自 森林火災オーストラリアへ輸送機C-130H派遣は「震災の恩返し」 深まる日豪関係

空佐が話した「東日本大震災で受けた恩」とは?

 自衛隊による支援はオーストラリアで好意をもって迎えられており、オーストラリアのニュースメディア「9News」は「本当の友人たち(Friends Indeed)が、日本から来てくれた」と報じています。

 9NEWSはオーストラリア国際緊急援助空輸隊として派遣されている、太田将史1等空佐のインタビューも報じていますが、そのなかで太田1等空佐は「東日本で大震災が発生した際、オーストラリアからの支援をいただくことができました。我々はその恩を忘れません。全力を傾注して任務を遂行したい」と述べています。

Large 200120 aus 02

拡大画像

C-130Hを前にメディアのインタビューを受ける航空自衛隊の太田将史1等空佐(画像:オーストラリア国防省)。

 いまから9年前の2011(平成23)年3月11日、日本は東日本大震災という前代未聞の大災害に見舞われました。日本の被害を把握したオーストラリア政府は空軍のC-17A輸送機に救援隊を乗せて派遣し、同機は救援隊の輸送を完了した後も日本にとどまり、被災地で救助活動にあたる陸上自衛隊の隊員や救援物資の輸送を継続しました。

 また3月22日には、東京電力福島第一原子力発電所事故の対策支援のため、中東で任務にあたっていたC-17A輸送機を呼び戻して、原子炉の冷却を行なう高圧放水システムを輸送しています。

 オーストラリア空軍は2011年3月の時点でC-17Aを4機保有していましたが、その時点で運用できるC-17Aのほぼすべてを日本の救援のために派遣し、3月25日に活動を終了するまでの間に、450トンの物資と41両の車両、135名の人員輸送を行なってくれました。

 太田1等空佐の言う「忘れていない恩」とは、東日本大震災におけるオーストラリアと同国空軍の貢献を意味しているものと考えられます。

【写真】激しく白煙が上がるオーストラリア南東部の森林地帯 2020年1月14日の様子

最新記事

コメント

このサイトはreCAPTCHAによって保護されており、Googleのプライバシーポリシー利用規約が適用されます。

2件のコメント

  1. あまり好きな表現じゃないな。「先進国として国際社会の構成員として当然のこと」ぐらいの事言えんのかね。なんか施してもらわないと動かんのかね。

    • 昨今の海外への自衛隊派遣はいかがなものかと左派とかから言われるから「震災の恩返し」だと言ってるんでしょ