オレカ・イオカ・パスネット… ICカード登場前 いろいろあった鉄道プリカの世界

JR東日本のSuica登場以来、ICカードは大都市圏を中心に、鉄道利用や買い物などになくてはならない存在となりましたが、ICカード登場以前はプリペイド式の磁気カードが活用されていました。鉄道会社や地域ごとに、その変遷を振り返ります。

「積み増し」など利便性向上 そしてICカードへ

 これらのプリペイドカードは、地域内共通化と同時にさらなる利便性の向上を目指して改良がなされました。イオカードやパスネットなどは乗車時に、初乗り運賃相当の金額が引かれます。しかし、たとえば初乗り運賃に満たない額のカードを持っていた場合は、新しいカードと合わせて2枚を自動改札機に挿入可能とし、残額が少ないカードでも自動改札機を利用できるようになりました。

Large 20200205 01
中京エリアのトランパスでは、新規カードに前のカードの残額を積み増しできた(児山 計撮影)。

 また、中京地区の私鉄・地下鉄の共通カード「トランパス」では、使用中のカードが一定の残額を下回ると、新しいカード購入時に残額が移行する「積み増しシステム」を採用しました。このように、完全な相互利用こそ実現しなかったものの、自動改札機・自動券売機と組み合わせた改良が進みました。

 そのようななか2001(平成13)年4月、JR東日本は非接触型のICカード「Suica」をJR埼京線・川越線に試験導入。同年11月から首都圏各線での運用を始めました。

 各JRや私鉄も、JR東日本に追随してICカード化を進め、全国でカードの相互利用が図られました。いまやICカードはクレジットカードや携帯電話との一体化、ショッピング利用、社員証との共用など、鉄道利用だけでなく日常の買い物や生活にも深く関わるようになっています。これは、圧倒的な記憶容量を持つICカードと、ITの進化でさまざまなデータがサーバを通して連携・活用できるようになったためです。

 とはいえその進化は、プリペイドカード時代の度重なる改良が土台になっていると言えそうです。

【了】

【写真】懐かしい鉄道各社のプリペイドカード

Writer:

出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. パスネット→PASMO

    スルっとKANSAI→PiTaPa

    トランパス→Manaca

    ICカードは一部を除いて相互利用が可能になった。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス