首都高の新線「横浜北西線」全線見てきた! 3月開通 東名と横浜市街地を結ぶ新ルート

開通で保土ヶ谷バイパスの混雑緩和なるか 千葉からも期待の声

 前出のとおり北西線の開通により、横浜市街地と東名を結ぶ新ルートが形成され、現在この役割を実質的に1本で担っている保土ヶ谷バイパス(国道16号)から交通が転換される見込みです。東名から横浜港までの所要時間は現状、保土ヶ谷バイパス経由で40分から60分ほどかかっているところ、北西線の開通で約20分にまで短縮されるそうです。

「北西線は保土ヶ谷バイパスや周辺道路の混雑緩和だけでなく、横浜の街づくりにとって非常に重要な道路で、多方面から期待が寄せられています」(横浜市道路局)

 首都高速道路によると、横浜だけでなく、東京湾を挟んだ千葉の期待も大きいとのこと。房総半島から東京湾アクアラインを経由して東名に行きやすくなる、といった声があるそうです。

 北西線は当初、事業着手から開通まで10年を予定していたところを前倒しし、およそ8年で完成にこぎつけました。横浜市道路局によると、「ここにこういう道路を通すので立ち退いてください」という計画ありきではなく、道路の必要性から住民と議論し、ルートの選定にも住民の意見を交えながら事業を進めてきたそうです。その結果、用地買収もスムーズに進み、予定の前倒しが可能になったと振り返ります。

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北西線と保土ヶ谷バイパスの位置(画像:首都高速道路)。

 なお、首都高の通行料金は現在、ETC利用の普通車で上限1320円に設定されていますが、東名と北西線を連続利用した場合に限り、これが最大1800円まで引き上げられます。

 というのも、既存の東名~首都高3号渋谷線経由で東京都心へ向かうルートと比べ、北西線経由で横浜へ迂回して都心へ向かうルートのほうが、現行の上限料金ではトータルで安くなってしまうためです。これによる首都高の1号羽田線などへの影響が大きいとして、東名~首都高3号渋谷線経由と同等の料金に調整されます。

【了】

【見取り図】港北・青葉JCTとトンネルの構造

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コメント

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3件のコメント

  1. 北西線は高いというイメージが開通前から定着してるから、保土ヶ谷バイパスと狩場線の渋滞は無くならないだろうな。
    俺なら保土ヶ谷バイパスを選ぶ。無料だし。

    • 同じく厚木方面との行き来ならば、これまで通り保土ヶ谷バイパスを利用予定。
      でも青葉から乗っても、行き先によっては上限1800円まで掛らないケースもあるから、上手くそういうルートを利用する人(車)が増えて保土ヶ谷バイパスの渋滞が軽くなってくれる事にかすかに期待。

  2. >道路の必要性から住民と議論し、ルートの選定にも住民の意見を交えながら事業を進めてきたそうです。その結果、用地買収もスムーズに進み、予定の前倒しが可能になったと振り返ります。

    「多数決で決まったから、それに従うのが民主主義」ではなく、必要性と環境(これは自然環境だけではなく住民の意志という意味)との最適化を図ることが民主主義であることの実例か。