五輪延期 ゆくえが気になる世界で1機のB787-8「聖火輸送機」 JALでも異色の存在だった
ギリシャのアテネから聖火を空輸した特別輸送機「TOKYO 2020号」は、JALの787-8型機が使用されましたが、実はJALが所有する飛行機のなかでもユニークな存在です。国内線で乗った人は、ちょっと得した気分になれたかもしれません。
聖火輸送機「TOKYO 2020号」 過去には「ドラえもん」塗装も
2020年3月20日(金、祝)、JAL(日本航空)とANA(全日空)の共同運航により、ギリシャのアテネから宮城県の航空自衛隊 松島基地へ聖火を空輸した聖火輸送機「TOKYO 2020号」は、ボーイング787-8型機のJAL用16号機にあたります。実はこの機体、JALのなかでもレアなものでした。
機体番号は「JA837J」で、フルフラットのビジネスクラスが特徴的な、JALの国際線用内装「スカイスイート787」が導入された最初の機体であり、2017(平成29)年には「ドラえもん」の特別塗装が施されたこともありました。
そのシート設定は、2019年末時点で28機あるJALの同型機のなかでもユニークなもので、上級のビジネス、標準のエコノミーのほか、そのあいだに位置する「プレミアムエコノミー」クラスが残っている機体です。
かつて787-8型機の国際線仕様機は、上記の3クラス編成レイアウトが標準的に見られましたが、JALは2019(平成31)年2月の事業計画で、787-8のプレミアムエコノミークラスを廃止し、ビジネス、エコノミーの2クラス編成へ変更する方針を公表しています。徐々に移行が進むなか、この「JA837J」は2019年末でラスト1機となった「プレエコ搭載機」であり、航空ファンにとっては少しプレミア感のある機体です。
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