F-14「トムキャット」の礎のひとつ 初の実用可変翼戦闘機「ジャガー」を知っているか

可変翼機といえば、映画にも描かれたF-14「トムキャット」戦闘機が広く知られますが、アメリカ海軍が開発した可変翼機としては、実は唯一の成功例です。陰にはもちろん試行錯誤があり、XF10F「ジャガー」もそのひとつでしょう。

既存機の優秀性に振り回された計画案

 アメリカ海軍向けのXF10F「ジャガー」は1948(昭和23)年初頭の立案当初、可変翼を用いるコンセプトはなく、グラマン自身が開発中であった新型戦闘機、のちのF9F「パンサー」戦闘機を基に後退翼を導入し、性能向上を図った将来戦闘機として計画されました。

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主翼を広げた状態のXF10F「ジャガー」戦闘機。機体側面に愛称にちなんでジャガーのイラストが描かれている(画像:アメリカ海軍)。

 しかし、F9Fの後期生産型、のちのF9F「クーガー」で後退翼が導入されることになったため、将来戦闘機のコンセプトは練り直しとなります。一方、アメリカ海軍もF9F「クーガー」をしのぐ性能を持つ艦上戦闘機として、さまざまな高性能を将来戦闘機に要求するようになりました。

 F9F「クーガー」が、初期型である「パンサー」から飛躍的に性能向上を果たしたことで、アメリカ海軍が新設計の将来戦闘機、後の「ジャガー」にさらなる優秀性を求めたのは順当なことでしたが、それがかえってグラマンを苦しめます。

 結局、グラマンは将来戦闘機の設計を初めからやり直し、胴体形状を一新するとともに可変後退翼を用いることにしました。

 こうしてグラマンは、1948(昭和23)年1月に史上初となる可変後退翼戦闘機のプランをアメリカ海軍に提示、同年4月に「XF10F」の名称で試作機2機の開発が始まります。

 試作機を開発中の1950(昭和25)年6月に朝鮮戦争が勃発したことで、アメリカ海軍は初飛行する前のXF10Fに対して早々と12機を発注、翌年2月には70機を追加発注しており、海軍としても期待していたようです。

【写真】世界初の可変後退翼実験機 X-5

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コメント

2件のコメント

  1. 「ジャギュワア」では?

  2. ジャギュアは英国英語での発音です。

    英国とフランスが共同開発した訓練機兼軽戦闘機のSEPECAT ジャギュアがあります。

    米国英語ではジャグヮーが実際の発音に近いようです。

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