機内食「メインディッシュだけ温かい」状態をどう提供? その加熱時間は ANAの場合

機内食の多くでは温かいメインディッシュ、対し冷たいサラダや付け合わせなどがひとつのトレイで提供されます。どのようにして、温度差がある状態で旅客の手元に届くのか、そのプロセスや加熱時間、工夫をANAに聞きました。

結構かかる「機内食」のあたため時間 オーブンの仕様は

 ANAによると機内食の加熱に要する時間は、おおよそ20分から25分が標準的といいます。

 ただ当然ながら、食事によって温まりやすさに差があるとのことで、オムレツやパンケーキは温まりやすい一方、カレーやハンバーグなどは温まりにくいとも。そのときには決められた加熱時間より少し多めに設定するほか、焼き上がり時間をカートにセットするギリギリ直前に設定し、熱々の状態でメインディッシュを提供できるよう工夫しているといいます。

 また、同じオーブンで温めていても、下部と上部で温度にムラができることもあるため、先述したCAによるチェックが欠かせないとも話します。

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ANAの機内食工場 内部の様子(2018年、伊藤真悟撮影)。

 ちなみに、ANA機で用いられている機内オーブンはスチーム式のもので、エコノミークラスのメインディッシュの場合、1台で通常32食が温められるといいます。またこの機内スチームオーブン、通常の加熱だけでなく、型によってはドライモードや保温モードなども選択でき、一部最新機では、解凍機能を有するものもあるそうです。

【了】

【写真】食事を温める「ギャレー」も広い ANA 総2階建ての「A380」

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