落下傘部隊になぜ空輸できない戦車を配備した? 陸自黎明期 第1空挺団戦車部隊の顛末

陸自のいわゆる落下傘部隊は、かつて装甲車すら重量などの関係で空輸できなかった時代に、それより重い戦車が配されていました。航空機からの降下を主とする部隊に、航空機に乗せられない戦車の配備、もちろん理由があります。

M24軽戦車のあとには60式装甲車も

 空挺団戦車隊は、空輸やパラシュート投下できない部隊ながら10年以上にわたって第1空挺団で運用されます。しかし第1空挺団に対戦車ミサイルが配備されたことや、M24「チャフィー」自体の旧式化などを理由として、1973(昭和48)年3月8日に、60式装甲車5両を装備する「第1空挺団普通科群本部直轄空挺装甲輸送隊」に改編されて、戦車運用は幕を閉じました。

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CH-47J輸送ヘリコプターで吊り下げ空輸される軽装甲機動車(柘植優介撮影)。

 とはいえ、この60式装甲車も重量は11.8tあり、M24「チャフィー」よりは軽いものの、既存のC-46輸送機はもちろんのこと、当時運用が始まったばかりの国産輸送機C-1でも運ぶことはできませんでした。そのため、60式装甲車の運用も1981(昭和56)年3月に終了しています。

 そののち第1空挺団には20年以上にわたり、戦車や装甲車が配備されることはありませんでした。空輸やパラシュート投下が可能な装甲車がお目見えしたのは、21世紀になってから導入された軽装甲機動車が初めてです。

 なお、アメリカ陸軍空挺部隊に配備されたパラシュート投下可能な戦車M551「シェリダン」は、さまざまな問題から1997(平成9)年に退役し、現在はアメリカ陸軍空挺部隊においても戦車は運用されていません。

【了】

【写真】C-2輸送機の機内に収まる16式機動戦闘車

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子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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コメント

2件のコメント

  1. M551シェリダンって距離は知らんがC-130で輸送ができるし、低高度パラシュート抽出システム(LAPES)で空挺が可能だったはず。

    もっとも故障したりで不評の戦闘車両ではあったが…。

  2. シュリダンは、軽量化の為にアルミ製なのが、防御力や火災のリスクで難しかったのでしょうね。

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