三菱重 スペースジェットに「新たな一手」 激動する世界の航空産業地図はどう変わる?

新型コロナ禍は航空産業界をも一変させる?

 三菱航空機は2020年3月18日に、型式証明の取得に必要な試験を行なえるスペースジェットM90の飛行試験10号機を初飛行させていますが、三菱重工業の泉澤清次社長は5月11日(月)に行なわれた決算説明会で、新型コロナウイルスの影響により、現時点では10号機を、試験の拠点が置かれているアメリカのモーゼス・レイクへ送る目処が立っていないと述べました。

 そして、この状況を受け、M90の開発スケジュールを精査し、三菱重工業グループ全体の置かれている厳しい状況を考慮したうえで、適切な予算で開発を推進するとし、2021年に予定していた初号機の納入スケジュールについて見直す方針を明らかにしています。

 また泉澤社長はボーイングの下請け受注に関しても、2020年度は「777」24機、「777X」18機、「787」140機の出荷を計画しているものの、787に関してはボーイングの状況によって減少する可能性があるとも述べています。

 新型コロナウイルスという人の移動を大幅に制限する疫病の流行によって、世界の航空産業は大きな転換期を迎えています。その中で三菱重工業がどのような舵取りをして、生き残りを図っていくのかは、日本国内はもちろん、世界からも大きな注目を集めているといえます。

【了】

【図解】どうなってるの? 「スペースジェット」の最新状況

Writer: 竹内 修(軍事ジャーナリスト)

軍事ジャーナリスト。海外の防衛装備展示会やメーカーなどへの取材に基づいた記事を、軍事専門誌のほか一般誌でも執筆。著書は「最先端未来兵器完全ファイル」、「軍用ドローン年鑑」、「全161か国 これが世界の陸軍力だ!」など。

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コメント

1件のコメント

  1. どうだろうな。
    そもそも開発開始したぐらいは5000機の需要と推定していて、500機売ればトントン、それを超えると黒字で回ると推定した話が、何回も延期を繰り返して開発費用も上がる一方。
    今はこの数字は分からないが、コロナショックで需要が減る一方、開発費がかさんで、下手をしたら予想する需要を全部MRJで売っても赤になる笑えない状況もありうるわけで、サポート網が手に入った一方で、CRJシリーズのサポートだけでMRJの足を引っ張る可能性もあるわな。