明治通りに口を開けたトンネル どこへ? 未完の環状5号線 新宿と池袋で進む大工事
計画決定は70年以上前 いつ開通?
環状5号線はもともと、関東大震災後の復興道路のひとつとして構想され、いま工事中の区間はいずれも、1946(昭和21)年に都市計画が決定しています。新宿側は、それから60年後の2006(平成18)年、池袋側は2011(平成23)年、それぞれトンネル構造とする都市計画変更が認可されたことで、事業が動き出しました。
東京都建設局によると、現時点で開通時期は未定とのこと。新宿側は前出のとおり、明治通りにトンネルが口を開けており、内部もほぼ完成しているといいますが、池袋側は明治通りにその口も見えていません。今後、都電に並行する坂道(都電の区間でいえば学習院下~鬼子母神間)の中腹が開削され、トンネルと接続する見込みです。
なお、どちらの区間も、巨大ターミナルである新宿駅および池袋駅近くを通過する交通をバイパスさせ、両駅周辺の混雑緩和につながることが期待されているといいます。
ちなみに、都市計画道路としての環状5号線は次の通り、「環5ノ1」「環5ノ2」の2区間に分かれています。
・環5ノ1:天現寺橋交差点(港区/渋谷区境)~飛鳥山交差点(北区)
・環5ノ2:王子三丁目交差点(北区)~溝田橋交差点(同)~宮地交差点(荒川区)
環状5号線としては、おおむね明治通りの西半分(王子三丁目~溝田橋間は明治通りではない)を指し、明治通りの東半分は環状4号線および別の都道です。また、新宿駅周辺で明治通りは環状5号線の支線に、港区内(古川橋~天現寺橋)および池袋駅周辺、王子駅周辺(飛鳥山~溝田橋)は、環状5号線ではない都道に、その名がついています。
東京都建設局によると、新宿と池袋付近における環状5号線の「本線」が開通して、明治通りの名がそちらの区間に移るかどうかは、決まっていないそうです。
【了】
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