ついには自ら爆弾に WW2期ドイツの多様な要望に応えまくった注文の多い爆撃機「Ju88」

方々からの多様な注文に応えた結果、初期コンセプトとかけ離れるというのはよくあります。軍用機も例外ではなく、なかでもWW2期ドイツのJu88は、注文の数々に対応するうちに様変わりしてしまった機体の代表といえるかもしれません。

急降下爆撃の有効性が注目されJu88にも要求される

 しかし、開発中に発生した「スペイン内戦」で実戦投入されたHe111の戦訓などにより、早くもこの「戦闘機より速い爆撃機」という考えは疑問が持たれるようになりました。その一方で同機には、別の機能要求がされます。それは「急降下爆撃能力」です。

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東部戦線に投入されたJu87「スツーカ」(画像:ドイツ連邦公文書館)。

 ちょうどスペイン内戦で威力を発揮したのが、同じユンカース製の単発急降下爆撃機Ju87で、以降、ドイツ空軍は何かと急降下爆撃に対するこだわりが強くなり、Ju88もその機能を付けるように仕様変更がされます。

 この変更は単に、ダイブブレーキ(急降下減速用エアブレーキ)を搭載するだけでは不可能で、主翼や胴体、燃料タンクなど多くの部分が再設計になりました。この際、多用途化を想定して航空魚雷搭載能力も付与されることとなります。

 さらに、1939(昭和14)年にJu88の配備が開始されてまもなく第2次世界大戦が始まると、爆弾倉の中だけでは搭載量が足りないとエンジン内側の主翼下にも爆弾架が設けられます。これは空気抵抗が大きく速度低下の要因にもなりますが、当時の戦闘機は高速化が急速に進んでおり、もはや戦闘機を振り切れないという前提で搭載量を取ったようです。

【写真】ついには爆弾に…Ju88を改造し戦闘機と合体した「ミステル」

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