九州豪雨でも活躍中の自衛隊「人命救助システム」とは 自衛隊装備で初 外国軍にも供与
20年余りのあいだに3回も大改良 使用実績から海外供与品にも選定
そののち、東日本大震災や熊本地震などでの使用実績をフィードバックし、さらなる改良が加えられたのが「人命救助システムIII型」です。これは2018年ごろから部隊配備されている最新型で、基本構造は従来の人命救助システムII型とあまり変わっていないものの、積まれた各種資機材が新しいものになり、水害救助器材なども含まれるようになったのが特徴です。
また、近年では航空自衛隊においても「人命救助システム」の名称で配備が進められており、すでに主要な基地で運用されています。
なお、2019年には外国軍に供与する初の自衛隊装備にも選ばれています。選定の理由は非戦闘用装備で、かつ有用なものだからこそで、日本と同じく台風や豪雨などの自然災害に悩まされるフィリピン軍に対して、早ければ2020年度にも引き渡しが始まる予定です。
このほかにも2019年にはパプアニューギニアとフィジーの軍人を日本に招いて人命救助システムの研修を行っており、政府はフィリピン軍での運用結果を見極めたうえで他国への供与も検討していくとしています。
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Writer: 柘植優介(乗りものライター)
子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。
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