九州豪雨でも活躍中の自衛隊「人命救助システム」とは 自衛隊装備で初 外国軍にも供与

災害派遣時、陸上自衛隊は迅速に出動できるよう、救援資機材をコンテナに収納し、ユニット化した装備を全国の駐屯地および部隊に配備しています。人命救助専用装備の誕生は20世紀末に起きた大規模災害がきっかけでした。

20年余りのあいだに3回も大改良 使用実績から海外供与品にも選定

 そののち、東日本大震災や熊本地震などでの使用実績をフィードバックし、さらなる改良が加えられたのが「人命救助システムIII型」です。これは2018年ごろから部隊配備されている最新型で、基本構造は従来の人命救助システムII型とあまり変わっていないものの、積まれた各種資機材が新しいものになり、水害救助器材なども含まれるようになったのが特徴です。

Large 20200707 01
九州南部豪雨にともなう災害派遣で公道を走る陸上自衛隊の車列。大型トラックに積まれた白いコンテナが人命救助システム(画像:陸上自衛隊)。

 また、近年では航空自衛隊においても「人命救助システム」の名称で配備が進められており、すでに主要な基地で運用されています。

 なお、2019年には外国軍に供与する初の自衛隊装備にも選ばれています。選定の理由は非戦闘用装備で、かつ有用なものだからこそで、日本と同じく台風や豪雨などの自然災害に悩まされるフィリピン軍に対して、早ければ2020年度にも引き渡しが始まる予定です。

 このほかにも2019年にはパプアニューギニアとフィジーの軍人を日本に招いて人命救助システムの研修を行っており、政府はフィリピン軍での運用結果を見極めたうえで他国への供与も検討していくとしています。

【了】

【写真】救援機材の詰め合わせ「人命救助システム」の中身

【ミリタリー】急げ、救え! 自衛隊「災害派遣」の現場にせまる!

Writer:

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 航行中の護衛艦「かが」の周辺に「巨大な海洋生物」が出現! 艦艇勤務ならではの光景を海自公式が公開
  2. 「断固たる措置を講じる」首都高公式ブチギレ! 「公平性を著しく損なう」非常識ドライバーに“鉄槌”…一体何が?
  3. 「知らなかった!」SNSで話題に 高速道路の“2つ並んだ赤い三角コーン”、実は超重要な「ある合図」だった! NEXCO公式が投稿
  4. 神奈川県警の“バイクは自転車レーン走るな”投稿にツッコミ殺到! 「自転車にも車にもバイクにも迷惑です」…何が問題に?
  5. 史上最大の軍艦より135mもデカい!? 旧海軍「大和」を凌ぐ『エースコンバット8』の新ボス「陸上戦艦」の衝撃スペックとは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号