B747「ジャンボ」の特徴「コブ」 実はケガの功名だった? 裏にボーイングの先見の明

生産終了が報じられるB747「ジャンボ」シリーズの最大の特徴は、機体前方の「コブ」のようなアッパーデッキです。このコブ、実はかつて開発競争に敗れたモデルである「ジャンボ」が、旅客機として覇権をとるまでに造られたものでした。

一旦は負けたボーイング 旅客機用として大逆転の顛末

 当時、欧米を中心に航空需要が高まっており、そのなかでボーイングは旅客型だけではなく、貨物型としても使える大型の民用旅客機の開発が必要と判断します。

 そこで先述のロッキードに敗れた際の設計案をベースとした大型機開発に着手し、これがのちの「ジャンボ」となります。

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JALのボーイング747型機。画像は1970年代のもの(画像:JAL)。

 この開発の段階で、「ジャンボ」の特徴であるアッパーデッキが採用されることになります。実は「ジャンボ」も当初、エアバスA380型機のような総2階建てとする案も検討されたものの、将来的に貨物機としての需要を見込んでいたことから、これを見直します。

 というのも、総2階建てとすると貨物機として使うとき、1階部分にあたるメインデッキの容量が小さくなるためです。対して「ジャンボ」のスタイルは、アッパーデッキ部分に若干の座席とコックピットを配置することで、メインデッキの天地前後ほぼすべての空間を旅客または貨物の搭載スペースにできます。

「ジャンボ」はデビュー後、複数のタイプが生産され、1980年代から2000年代までの大型旅客機の代名詞ともいえる、強い存在感を放つモデルのひとつとなりました。日本では特に、国際線はもちろん、短距離国内線でも重用され、そのための特別仕様機が運航されるなど、世界的に見れば少々ユニークな使われ方もされています。

負けず劣らずデカイ! 当時の「ジャンボ」に勝ったC-5「ギャラクシー」

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コメント

1件のコメント

  1. ボーイング747は

    空軍貨物機では

    ロッキードC5に破れた

    そこで、旅客機に

    しかし、当時としては巨大旅客機

    「パンナム」がうちが買います❗

    空席で飛ばすより

    料金を下げても空席を埋めるほうが得になり

    結果運賃の低下となった‼️