鉄馬を駆る! 陸自偵察オートバイ隊員 どうすればなれる? その理想と現実 抱える悩み

入隊からオートバイ隊員になるまでにいくつもあるステップとは

 自衛隊で任務としてオートバイに乗れるようになるためには、教習所で免許を取得する前に、いくつかのステップを踏んでいく必要があるそうです。

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左が田村陸王陸士長、右が飛田鷹文陸士長(2020年6月、中野英幸撮影)。

 当然、まずは入隊試験に合格しなければなりません。入隊したら最初は「新隊員教育」と呼ばれる自衛隊員としての基礎的な共通教育を約3か月間受けます。このときに「職種」と呼ばれる、自衛隊のなかでの専門領域を選ぶ必要があります。

 職種の選択は本人の希望以外に、適性など様々な条件が加味されて決められるため、必ずしも希望通りにいくわけではありません。そのなかで飛田陸士長と田村陸士長は機甲科を選び、職種を学ぶ後期教育で機甲科隊員としてさらに鍛え上げられて、現在の第1偵察隊に配属になったそうです。

 機甲科は戦車部隊のイメージが強いですが、オートバイや装甲車などで情報収集を行う偵察部隊も機甲科に属します。飛田陸士長と田村陸士長が属する第1偵察隊には、偵察用オートバイだけでなく、タイヤで走る6輪式の87式偵察警戒車や、4輪式の軽装甲機動車などもあります。そのため、ふたりはオートバイ隊員になる前に、部隊で装甲車などに乗りつつ、偵察隊員として研鑽を積んだそうです。

 そののち、自衛隊内で必要とされる、いわゆる隊内資格のひとつである「モス(特技)」を約2週間かけて取得し、ようやくオートバイ隊員として必須の普通自動二輪運転免許の取得に行くことができたとのことでした。

 そのため、自衛隊に入隊してからオートバイ隊員になるまでに約1年かかっているそうです。

段差! ぬかるみ! ジャンプ! オートバイ隊員の訓練模様

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