偶然? 西と東のJR207系 数字は同じだがまったく別物 それぞれどんな車両?

JR化後は車両形式が重複しないように付番

 このルールに則り、国鉄時代に造られたJR東日本の207系は同じ国鉄型であった直流通勤形205系の次に造られたことから、続番として207系と命名されました(注:国鉄の新性能電車といわれる車両の形式は、原則として一の位が奇数になる)。

 一方JR西日本の207系も、当時JR西日本エリアで運用されていた最新型が205系であり、その続番として207系を命名したと考えられます。このような結果、図らずともJR東日本とJR西日本で同一形式の車両が生まることになりました。

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201系の置き換えなどのためにJR西日本が導入した207系の後継321系電車(画像:写真AC)。

 もっとも、JR東日本207系の製造番号は試作車を意味する900番台とされ、「クハ207-901」のような付番形式でした。これに対し、JR西日本の207系は「クハ207-1」のように1から付番されたため、製造番号までは重複していません。

 なお、207系の次は順番でいくと209系になります。JR東日本は1993(平成5)年に京浜東北線用に209系を登場させましたが、JR西日本は207の次に209の数字を選ばず、JR他社と番号が重複しない321系を2005(平成17)年に製造しています。

 JR東日本はその後、形式の前に東を意味する「E」を付けたE231系、E233系のような表記とし、他社との形式重複を回避しています。

【了】

【写真】たった1編成 900番台を名乗った試作車207系

Writer: 児山 計(鉄道ライター)

出版社勤務を経てフリーのライター、編集者に。教育・ゲーム・趣味などの執筆を経て、現在は鉄道・模型・玩具系の記事を中心に執筆。鉄道は車両のメカニズムと座席が興味の中心。座席に座る前に巻尺を当てて寸法をとるのが習慣。言うなれば「メカ&座席鉄」。

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コメント

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4件のコメント

  1. 261も取り上げて

    • 電車と気道車では番号がよく被る。
      181、183、185、189、281、283、(285)、127など。事業用車も入れると191、193など。
      2桁でも被っていた。

  2. Eが付くのと付かない違いはありますが、JR東日本のE721系とJR北海道の721系がありますね

  3. オロ12形式には番号重複車がありましたね。
    JR東 オロ12 851,852(江戸)
       オロ12 853,854(やすらぎ)
    JR西 オロ12 851~854(あすか)

    207系と違い他社乗り入れしていたが特に問題起きず。