近郊形に通勤形…? 首都圏を走るJRの鉄道車両 形式では一概に括れない変遷の歴史

国鉄時代、車両は走行距離に応じて「近郊形」「通勤形」と区別され、車内の設備にも違いがありましたが、首都圏のラッシュ輸送に対応するなかで、その区別があいまいになっていきました。路線の事情に応じどう変化したか見ていきます。

一部のE231系やE233系は、国鉄時代の「近郊形」がルーツ

 JR東日本の主力電車E231系とE233系。このなかで東海道線、高崎・宇都宮線などで使われる車両には、ボックスシートのある車両が連結されています。これらふたつの形式は、完全に「通勤形」とは呼べなさそうです。

 これはE231系が登場する前、東海道線や高崎・宇都宮線、横須賀線、総武本線、そして常磐線の取手以遠へ直通する列車などに、「近郊形」という車両が使われていた名残です。近郊形の起源は国鉄時代までさかのぼります。

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京浜東北線のE233系と東海道本線のE231系。形式の区分は同じ「一般形」だが、運転距離の違いが車内設備の違いにも表れている(2012年9月、児山 計撮影)。

 国鉄では「近郊輸送に適した車両」として、おおむね50~200kmの中距離を運行する列車を近郊形」車両としました。1両当たりドアは片側に3か所、座席は長時間の乗車に配慮してボックスタイプのクロスシートをメインとする一方、通勤輸送にも対応するため、ドア周りは乗客の流れを阻害しないロングシートとしていました。

 一方でおおむね50km未満の利用が中心となる首都圏の通勤輸送では、座席をすべてロングシートとして通路幅を可能な限り広くし、乗降時間を短縮するため片側に1両当たり4か所のドアを設置した通勤形車両を導入します。

 このほか、性能面でも近郊形は高速性能重視、通勤形は加速性能重視といった違いもあり、運用は厳然と区別されていました。

【写真】「特急形」兼「近郊形」の車両 ほか2020年導入予定の車両

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コメント

2件のコメント

  1. JRは必ず「宇都宮線・高崎線」や「宇都宮・高崎線」の順で案内しているので、それに合わせるべきです。

  2. E217系が登場した時の『鉄道ファン』誌に解説記事が出ていたが、

    4扉近郊型車両は国鉄時代から構想があって、

    ロングシート⇔クロスシート転換機構(実車試験は行われた)や、

    歯車比変換機構付き台車が構想されていたとか。

    '60年代末と'80年代初めに構想が持ち上がったものの、

    いずれも立ち消えになった模様。

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