日本も参加すべき? 英主導の次期ステルス戦闘機「テンペスト」プロジェクト 動く

ヨーロッパでは新型戦闘機は共同開発が主流

 アメリカ製F-35戦闘機の総開発費が2016年の時点で4000億ドルと試算されていたという事実が物語るように、現代の戦闘機の開発費は上昇の一途をたどっており、アメリカや中国、ロシアのような超大国以外には1国で開発費をまかなうことが困難になっています。

 このため、フランス、ドイツ、スペインは3か国でFCASを共同開発する道を選んだのですが、イギリスも当初から共同でFCASを開発するパートナーを探しており、前に述べた「ファンボロー国際航空ショー」で行なわれた説明会でも、イギリス空軍の担当者は「テンペストの(共同開発の)ドアは、常に開かれている」と述べています。

 この声に応えて、2019年7月にスウェーデン、2019年9月にイタリアが、それぞれイギリスと「テンペスト」を中核にしたFCASの開発に協力する覚書を交わしたのです。それから1年を経て、冒頭で述べた3か国の産業協力強化にまで駒を進めたわけですが、イギリスは自国の支出する開発費をより抑えるため、さらなる開発協力国を探しており、日本もその有力な候補となっています。

 2年に1度、遇数年に開催される「ファンボロー国際航空ショー」は、今年(2020年)は新型コロナウィルスのため開催中止となったものの、主催者はWeb上で企業の担当者などが会見や意見交換を行なう「FIAコネクト」を、7月20日から24日まで開催しています。そこではイギリスのFCASに関する複数のセッションが行なわれましたが、この席でもFCASで連携できる有力な国のひとつとして、日本の名前が度々挙がっていました。

【写真】イギリス空軍が公開 次世代戦闘機「テンペスト」のコクピット

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