門外不出の「機内食レシピ」ANAが一般公開…なぜ? 総料理長&企画者が語るウラ側

新型コロナで利用者が機内食を楽しむ機会が減るなか、ANAが機内食レシピをウェブ上で公開。異例となるこの取り組み、発案のきっかけやメニュー選定の理由などそのウラ側を、企画者、そしてANA機内食「生みの親」に聞きました。

2品が選ばれた理由 料理長に聞いてみた

 ANAケータリングサービスの清水 誠総料理長は、今回のレシピ公開に「メカジキの塩こうじ揚げ きのこたっぷりカレーソース」を選んだ理由を次のように話します。

「普段このメニューは、ビジネスクラスで提供されているものです。ビジネスクラスの機内食は手の込んだものが多いのですが、そのなかでも比較的再現しやすいものを考えました。実はこれらのメニューも作りやすいよう調理工程をアレンジしている部分があります。また、カレーソースにすることで、親しみやすいものであるのもポイントです」(ANAケータリングサービス 清水 誠総料理長)

 ANAは、航空会社を格付けするスカイトラックスで、ビジネスクラスの機内食部門が2019年度の最優秀賞を受賞。清水総料理長はレシピ公開についても「ただ、作っていただくときに『こんなものか』と思われてもいけません。『おっ』と思っていただけるようなものをご紹介しなければ……」と一流の機内食を手掛ける職人のプライドも覗かせます。

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左がANAケータリングサービスの清水 誠料理長。右が森 誠剛和食料理長(画像:ANA)。

 一方、ANAケータリングサービスの森 誠剛和食料理長は「アボカド釜素味噌焼き」を選んだ理由を次のように話します。

「普段のこのメニューは、ファーストクラスの主菜メニューのひとつとして提供されているものです。アボカドはご家庭でも手に入りやすいものですが、こんな食べ方もありますよ、という紹介ができればと思いました。実はこのレシピ紹介を見たお客様が、具材をアレンジしていただくなど、自由に作っていただきたいという思いもこもっています」(ANAケータリングサービス 森 誠剛和食料理長)

 なお清水総料理長、森和食料理長によると、「メカジキの塩こうじ揚げ きのこたっぷりカレーソース」の場合、だし汁やソース部分、「アボカド釜素味噌焼き」は玉子の素、玉味噌の部分が一般向けにアレンジされているそうです。

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