海外航空会社は「国内線」運航できる? 実はルールあります 「コードシェア」とも関係

NW、DLの関西~成田線のナゾ 「コードシェア」との関係とは

 先述のノースウエスト航空、デルタ航空などが運航していた日本国内路線は、扱いとしては「国際線」になります。つまり、成田から外国に渡る国際線に乗り継ぐ人のみが利用できる便で、国内区間の成田~関西線のみに乗るということはできないのです。

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成田空港のデルタ航空機。2020年3月から羽田に全面移管された(2019年、乗りものニュース編集部撮影)。

 そして利用者からするとターミナルやチェックインカウンターが通常と異なるなど「悩みのタネ」となることも多い、「コードシェア(共同運航)」も、この「カボタージュ協定」と密接な関わりを持つもののひとつ。

 コードシェアは1回のフライトに複数の航空会社が便名を付けて運航するもの。複数の航空会社で客を呼べるので搭乗率が上がる効果はもちろんのこと、海外での利便性向上の効果も期待できます。

 たとえば、海外の航空会社を使って外国から日本の地方都市に来たい場合、日本に入国したあとの国内線は「カボタージュ協定」縛りがあるため、本来JAL(日本航空)やANA(全日空)など、外国人からすれば馴染みのない別の航空会社で予約しなければなりません。コードシェア便がもしあれば、いわば「同じ航空会社の便の乗り継ぎ」として国内線に乗り継いで地方都市に飛べて、手続きの利便性が上がりマイレージなども貯められます。

 もちろんJALやANAなどの日本の航空会社も同じで、渡航先の国内線でコードシェア便が設定されていることがあります。コードシェアは「カボタージュ協定」縛りのなかで、航空会社にも乗客にもメリットがあるよう生み出されたものといえるでしょう。

【了】

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コメント

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1件のコメント

  1. Jetstar Japan(カンタスとJAL等の出資)の成田・関空・中部便を「JAL国際線に乗り継いだ場合に限り、JAL便として予約できる(JALマイルが貯まる)」というのはその亜種なんですかね。