「地下鉄なのに地上区間」なぜ生まれた? 東京では「ちょっとだけ地上」も多いワケ

地下鉄という名前を冠していながら、一部で地上を走る路線があります。なぜこのような建設方式になったのでしょうか。コストや地形など、様々な要因があります。

都心のど真ん中で「ニュっと」地上に!

 一方、東京では市街地の真っただ中にもかかわらず、地下を走っていた地下鉄が突然、地上に現れることがあります。

 有名なのは銀座線渋谷駅でしょう。列車は地下から突然ニュっと飛び出し、明治通りをまたぐ地上3階の高さのホームに滑り込みます。2020年1月のリニューアルまでは長らく、明治通りを越えた西側の東急百貨店の内部にホームがありました。また丸ノ内線も、四ツ谷駅、茗荷谷駅、後楽園駅、御茶ノ水駅付近(神田川にかかる橋)の4か所で地上に出ます。

 このような都心部の地上区間が生まれる理由は、東京ならではの複雑な地形が関係しています。東京の地形は主に武蔵野台地と、それを川が侵食することでできた谷によって形成されているため、山手線の内側でも各所で地形の激しい起伏が見られます。

 渋谷の街も渋谷川が長い年月をかけて侵食した谷底にあり、周囲と極端な高低差が生じています。渋谷駅と隣の表参道駅との標高差は約18m、マンション5、6階分にも達します。

 同じく丸ノ内線も台地を流れる谷や深く開削された川を通過するため、急激な標高変化に対応できず、何度も地上に顔をのぞかせるというわけです。

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谷底から市街地を見上げる構造の茗荷谷駅(2019年4月、乗りものニュース編集部撮影)。

 都営新宿線の東大島~船堀間では荒川に加え、旧中川と中川、計3つの川と交差します。そのためこの区間では地上に出て、橋梁で川を渡ります。なかでも東大島駅は、旧中川をまたぐ形でホームが設置されている珍しい駅。同様の例は、埼京線の北赤羽駅や阪神電車の武庫川駅など数例しかなく、もちろん地下鉄の駅としては唯一です。

 この区間は荒川の河口付近に位置し、地盤も緩いことから、仮にトンネルを掘るとなれば地下深くに通すことになります。都内で荒川を渡る鉄道や道路は橋梁がほとんどで、地下トンネルとなっているのは埼玉高速鉄道しかありません。

 ちなみに、日本で「地下鉄」の明確な定義はありませんが、地下鉄事業者の連携を目的とした日本地下鉄協会という組織があり、大部分が地下を走る埼玉高速鉄道線やりんかい線もこれに加盟しているため、これらを「地下鉄」と呼ぶ見方もあります。

【了】

【画像】川の真上にある「地下鉄」の駅

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コメント

2件のコメント

  1. トンネルと列車とのあいだの間隙が側方において400mm以上は地下鉄ではない?ならば総武快速=横須賀線東京トンネル内で列車が80km/h以上だすのも納得がいきますね。上野の新幹線の歳高速度はどうなんでしょう。

  2. 営団東西線の建設途中の江戸川区の航空写真見たら田畑の中を真っ直ぐに高架線が伸びたものでした。

    今の市街地住宅街のイメージがあるので衝撃的でしたがあれでしたら確かに地下に建設する必要が無いですね。

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