A-10攻撃機が機関砲を撃つと減速する伝説は本当だった! 最強機関砲は反動もヤバい!

強力な機関砲「アヴェンジャー」 ほかの機には積まないの…?

 A-10のGAU-8ほどではありませんが、F-4/F-15/16/18/22などアメリカ軍や航空自衛隊の戦闘機においても広く採用されているM61A1「バルカン」20mm6連装ガトリング式機関砲の反動も非常に強力であり、1450kgfのパワーを発生させます。F-16のエンジンが13000kgfですから、戦闘機用エンジンと比較してさえフルパワー時の1割以上を機関砲の反動で相殺されてしまうことになります。

 またF-16は機体が小さく軽い上にバルカン砲を機体左側に搭載しており、発砲時に揺れが発生し機体が振られます。そのため飛行制御コンピューターによって自動的に方向舵などが動かされ、補正を行っています。

 かつて、アメリカ空軍ではそのF-16にA-10の機関砲を搭載し、F-16をA-10の代わりにしてしまおうという計画が実行されたことがあります。名付けて「F/A-16」と呼ばれたその機体は胴体下に、GAU-8を軽量化し連射速度を65発/秒から40発/秒へ落としたGPU-5/A機関砲ポッドを搭載しました。理論上、連射速度が減ったぶん反動も軽減されるため、反動の力は68%の3060kgfに減少しましたが、それでもバルカン砲の2倍を上回る強烈な力がF-16を襲いました。

【写真】GAU-8/A 30mm機関砲が収まるA-10機首内部

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