ちょっと顔が違う205系いろいろ 各地のJR線を走るも実は同胞?
短くなり帯の色が変わり… 各地に散らばった山手線の車両
宮城県内のあおば通~石巻間を結ぶ仙石線は、205系の3100番台が使われています。3100番台は、サービス面でもいくつかの改造を受けた車両です。トイレを設けたほか、客室内の保温性を向上させる観点から乗客が開閉を操作できる半自動ドアボタンも付けています。また一部編成は、座席の向きを変えてロングシートとクロスシートに切り替えられますが、2020年現在はロングシートに固定したまま運行されています。
日光線や宇都宮線(東北本線)の主に宇都宮~黒磯間でも205系が見られます。両路線では2013(平成25)年以降、従来の107系電車や211系電車を置き換えるため、埼京線や京葉線から205系が転属してきて、600番台として運用されています。このうち元 京葉線の車両は、前面が東京ディズニーリゾートをイメージしたデザインですが、転属後もこのデザインは受け継がれています。
なお、すでに引退しているものの、南武線と八高・川越線でも、かつて205系の1200番台と3000番台が使われていました。
紹介してきた各路線の205系は、そのほとんどが山手線の“お下がり”です。山手線は11両編成(205系導入時は10両)で長く、加えて編成数も多いため、中間車がたくさん存在します。新型車両の導入に伴い山手線を“卒業”した205系は、転属先の事情にあわせて帯の色が変わり、中間車の一部は先頭車に改造されました。JR東日本の各地を走る205系は、こうした出自を持つ車両も存在します。
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