「大江戸線 のばして!」官民猛アピールの練馬区を歩く バス天国な現地 延伸で何が解決?
「埼玉へ延ばして!」実現の可能性は
大江戸線の延伸計画は「東京都から先」もあり、2000(平成12)年に行われた運輸政策審議会では、埼玉県新座市を経てJR武蔵野線 東所沢駅に至るルートが答申されています。
2019年に当選した埼玉県の大野元裕知事が提唱する、東京都止まりの鉄道を埼玉県側に延伸する計画「あと数マイルプロジェクト」では、この区間も事業化の候補に上がっていますが、現状では大泉学園町から先に地下鉄を導入する道路の計画が進んでいません。
大泉学園町駅用地の西側には公園や空き地が点在し、ところどころに「大江戸線の延伸を早期に実現させよう」看板も立っていますが、1kmほど先にある埼玉県新座市との県境付近で用地は途切れてしまいます。2019年に所沢市が発表した調査研究でも、この周辺は「民地の地下空間を通す」としていますが、びっしりと続く住宅街での地下工事は、かなりの困難を伴うかもしれません。
また光が丘~大泉学園町間の延伸工事じたいも「補助230号線の工事が終わってから」と見られます。そして現状の大江戸線はむしろ、既存区間も混雑への対策が必要となる可能性もあり、着工までに解決しなければならない問題も多く残っています。
ちなみに延伸区間の周辺には、荒川水系の白子川にかかる別荘橋や、卵塔坂(らんとうざか)周辺などで、丘陵地の自然豊かな風景も残っています。新しい道路と鉄道の整備で移動困難を解消する役割とともに、東京23区内では珍しい里山に足を運ぶ楽しみも、大江戸線の魅力となるかもしれません。
【了】
Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)
香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。
むかし西武の飯能の近くに「都市高速鉄道8号線の飯能駅への乗り入れを」といった立て看板が立っており、まさかと思ったものですが、実現しましたね。
混雑がひどくなるから延伸する必要はない。
しかも都営地下鉄なのに埼玉に伸ばすのもおかしい。
混雑がひどくなるってことは需要があるってことじゃないかな。必要性があるってことじゃないかな。都営だから都外に出るのはおかしいって本八幡の立場は?
混雑するくらいなら延伸するべき。首都圏の鉄道に盲腸線はいらない。
そもそも埼玉延伸区間を東京都が運営するって話ではなく、基本的に埼玉高速鉄道方式でやるだけの話
こんなところで縦割りを持ち出す方がおかしい