テロリストを制圧せよ! 千葉港でテロ対策合同訓練を実施 海上保安庁や県警等が参加
不審船舶のなかからアサルトライフルが……!
首都圏の海の玄関のひとつである千葉港(千葉県千葉市)において2020年11月20日(金)、千葉港・木更津港テロ対策合同訓練が実施されました。この訓練は密輸や密入国などの国際的な組織犯罪やテロを水際で未然に防止する体制を整備し、保安対策および出入国管理の一層の強化と、関係機関の対応能力の向上を図るため毎年実施しているものです。
訓練は初動訓練と実働訓練の2段階で、初動訓練では通報によって駆け付けた千葉県警のパトカーと警備艇、海上保安庁の巡視艇が、陸上と海上の両方から不審船の周囲を固め、制限区域を設定して囲い込みます。その後、実働訓練において、不審船舶の船内から見つかった不審物に対してX線検査を実施、小銃を押収し、かつ乗組員の身元確認、そして暴れた不審者(テロリスト)の制圧・確保まで、一連の流れで実施。
最後はテロリストが所持していた不審な液体を、千葉県警のNBC(核兵器・化学兵器・生物兵器)テロ対応専門部隊が検知・回収して訓練は終了しました。
訓練に参加したのは、海上保安庁千葉海上保安部や千葉県警、横浜税関千葉税関支署、東京出入国在留管理局千葉出張所など人員75名、船艇3隻、車両8台です。
訓練終了後、訓示を行った海上保安庁の千葉海上保安部トップである玉越哲治保安部長は、千葉港と木更津港は合計すると危険物の荷役量が全国1位になることを挙げ、なおかつ千葉港には成田空港の燃料供給基地があることにも触れていました。加えて来年開催予定の東京オリンピック・パラリンピックも控えていることから、サイバーアタックや新型コロナの感染拡大まで含めて、意識を高め関係諸機関が結束することで乗り越えていきたいと話していました。
【了】
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