川崎航空機はなぜ液冷エンジン? 旧陸軍戦闘機「飛燕」などに見る「カワサキ」のDNA

戦時中の日本軍機はエンジンの先端が平らな空冷エンジンを採用した機体が多く見られます。欧州機のように先端の尖った液冷エンジンは技術的問題もあり少数派だったのです。そして陸軍で唯一、液冷機を開発していたのが川崎航空機でした。

DB 601を国産化したエンジンで新型戦闘機「飛燕」を開発!

 この、「DB 601」を国産化したエンジン「ハ40」を搭載したのが三式戦闘機「飛燕」でした。開発当時は、優秀な液冷エンジンのおかげで高度的な優位を占めることができ、一撃離脱に持ち込めば空戦の主導権を握れるという評価でした。また、12.7mm機関砲4門搭載というそれまでの陸軍機にない火力も注目点でした(後期は20mm機関砲2門と12.7mm機関砲2門)。

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知覧特攻平和会館(鹿児島県南九州市)所蔵の川崎航空機 ハ40 エンジン(画像:Goshimini、CC BY-SA 4.0〈https://bit.ly/38RVBKB〉、via Wikimedia Commons)。

 しかし、1943(昭和18)年に太平洋の島々へ配備されると、デリケートなエンジンのため整備面での問題が頻発し、稼働率はかなり低かったといわれています。一方、本土での運用では整備においてそれほど問題がなく、高高度で侵入してくるB-29爆撃機相手に、上昇力の高い液冷エンジン搭載機ということで、防空用戦闘機として重宝されました。ただし、機械油の劣化や、戦時中ということで「DB 601」が採用していたスウェーデン鋼を調達できなかった影響などで、カタログ通りの高性能を発揮できた機体は少ないと言われています。

 2020年現在もオートバイなどの独自色の強さで話のタネにされる川崎ですが、航空機を生産していたこの頃から、液冷エンジンにこだわるなど独自路線だったことがうかがえます。

【了】

※一部修正しました(2021年3月26日20時40分)。

【写真】「カワサキ」が液冷をやめたら…空冷機の「五式戦」

Writer:

ミリタリー、芸能、グルメ、自動車、歴史、映画、テレビ、健康ネタなどなど、女性向けコスメ以外は基本やるなんでも屋ライター。一応、得意分野はホビー、アニメ、ゲームなどのサブカルネタ。

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コメント

4件のコメント

  1. まぁ、カワサキのバイクはここからの伝統で、「オイルが漏れるのは入っている証拠」「メカノイズは作動している証拠」というネタがあるぐらいだからなぁ。

  2. DB601のライセンス生産をしたのは川崎と愛知航空ですよ。

    • ご指摘ありがとうございます。

      訂正いたしました。

  3. 西暦1939年は、昭和14年ですが?

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