ドイツの可変翼戦闘機「トーネード」寿命延長機が初飛行 2030年末まで現役 エアバス
レアなNATOの可変翼戦闘機、まだまだ退役はしないようです。
初飛行は約半世紀前、まだまだ飛びます
ドイツ空軍は2021年2月10日(木)、同国南東部マンヒングにあるエアバスの軍事航空システムセンターで、寿命を延長した「トーネード」戦闘機の最初の機体が初飛行したと発表しました。
説明によると、これは「トーネード耐用年数向上プログラム(Tornado Service Life Enhancement programme)」に基づくもので、機体表面の塗装をすべて剥がし、完全に分解したうえで、400個におよぶ構造部品の状態を一つ一つチェック、必要に応じて交換するなど、フルオーバーホールしているとのこと。
エアバスは、この作業のために新たな搬送装置や支持架台なども用意したといいます。「トーネード」戦闘機を分解して組み立て直すためには約2000項目ものステップが必要だったそうですが、これにより、「トーネード」戦闘機は最大8000時間の飛行時間延長が可能になったそうです。
ドイツ空軍は、予定では3月中旬より部隊運用をスタートさせるとのことで、この耐用年数向上により「トーネード」戦闘機は2030年末まで運用可能になったといいます。
「トーネード」戦闘機は、イギリス、ドイツ、イタリアの3か国が1970年代初頭に共同開発した可変翼戦闘機で、1974(昭和49)年8月14日に初飛行し、前述の3か国以外にサウジアラビアも導入しています。イギリスでは退役したものの、残る3か国では2021年2月現在も現役で運用されています。
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