「数年に1日」!?の激レア着陸 ANAパイロットどう対応? サンフランシスコで職人技光る
1月19日のサンフランシスコで光ったプロの技って?
ANAのパイロットによると、1月19日にNH8便が着陸を実施したサンフランシスコ空港「1R」滑走路の長さは2637m。ただし、着陸する側の滑走路末端が内側に入り込んでおり、着陸に使える長さは2466mで、同便の運航機種となった777-300ER型機などが発着する滑走路としては、短い範囲に入るといいます。
また、この「1R」滑走路では、ILS(計器着陸装置)やRNAV(広域航法)といった着陸をアシストする設備が設定されておらず、パイロットの目視によって滑走路まで任意のルートを飛ぶ方式「ビジュアルアプローチ(Visual Approach)」を用いるといいます。実際には、途中まで「28L」「28R」からILSによる誘導を受けたのち、空港に近づいたところで「ビジュアルアプローチ」に切り替えることが多いとのこと。したがって、1Rに対しては東方面から滑走路に対して直角に入っていくルート「ベースエントリー(Base Entry)」がここでは使われたそうです。またこの滑走路では「PAPI」と呼ばれる降下角の高低を表示する装置が備わっていないこともポイントといいます。
そして、その飛行コースも、パイロットの“プロの技”が光ります。
「この着陸のポイントは、滑走路の手前が緩やかにせり上がる丘陵地帯になっていることです。この丘は、滑走路末端から約2マイル(約3.7km)のところでは標高500ft(約150m)程度で、このことで着陸直前の最後の直線『ファイナル』を長く取ることができません。必然的に、先述の「ベースエントリー」に入ったあと、さらに滑走路に近づいたところで90度旋回し着陸することになります。丘陵地帯上空を旋回して着陸することになるため、高度を下げ過ぎてしまうと地上との距離が近くなるので、適切な高さのコントロールが必要になります」(ANAのパイロット)
ちなみに、万が一にも、必要以上に高度を下げ過ぎてしまった場合は、対地接近警報装置が鳴りパイロットに注意喚起がなされるため、こういった着陸でも高い安全性は確保されているそうです。
一生に1回なら激レアではあるが、数年に1回って珍しいの確かだが、それほど”レア”のことになるの?
たまたま非常に高いスキルの持ち主たちに支えられているけど、着陸時の速度や搭乗人数のわりには、人手に頼っている部分が多くて驚く。
SFOは100回以上離発着しました。”通常であれば離陸は「1L」「1R」、つまり南北方向滑走路2本を使って北にむけて飛び”は国内線近距離の小さい機体の場合です。Heavy の機体の離陸は28L, 28Rのどちらかで、1L,1Rだったことは1度もありませんでした。確かにHeavyで1LRの着陸は珍しいですね。フリーウエイの上、近いところを降りていくことになるので、車もびっくりしたのではないでしょうか。
28LRは同時離陸はないけれど、同時着陸は多いです。1L,R の同時離陸も多いです。自分も動画を撮ったこともありますし、Youtube にたくさんアップロードされています。
上のスタンダードとされる航路図も実はベイ上で右旋回する珍しいパターンですね。
1R/Lの離陸機進路と交差してしまうので、多くの日の場合は空港東側のベイには侵入せず、
空港西の山の上を南下し、左旋回でSan Francisco Bayにでます。