改札にVisaカードを直接ピッ! 南海が16駅で大手私鉄初展開 PiTaPa・ICOCAのライバルに?
「Visaのタッチ決済」導入に至った経緯
南海電鉄の担当者は3月30日(火)に開かれた「Visa パートナー事例から見るVisaのタッチ決済導入に関する説明会」で、導入経緯について、外国人利用者の増加を挙げました。
関西空港では、2011(平成23)年に1万5000人ほどだった1日乗降人員が、2019年には倍以上の約3万5000人に増加。これにあわせて駅の窓口では、言葉の壁や商習慣の違いなどから対応時間が長くなり、きっぷを求める長蛇の列ができていたといいます。
「Visaのタッチ決済」だと、使い慣れた手持ちのクレジットカードでそのまま電車に乗れます。これにより駅の混雑緩和と利便性向上が同時に実現するほか、コロナ禍で避けられる傾向にあった現金の受け渡しや対面での対応もなくせるといったメリットがあるといいます。
改札での「Visaのタッチ決済」の反応速度は、既存の交通系ICカード(Felica)と比べるとワンテンポ遅くなりますが、担当者は「現状は問題なく処理できています。そのうえで、さらに対応が必要かどうかは今回の実証実験で見極めていきたい」と説明します。実験は12月まで続きます。
南海電鉄は「Visaのタッチ決済」のほか、スマートフォンに表示したQRコードで改札を通る「南海デジタルチケット」の実証実験も実施。新型コロナの「収束後」を見据え、受け入れ体制の強化を図る方針です。
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