愛知県警の番長「GTO」パトカー 高速隊から広報課へ 四半世紀の「実績」

廃車の淵からよみがえった超人気車

 愛知県警の「GTO」は、1996(平成8)年度式の車体で、運用開始からすでに四半世紀が経過しています。なお、最初から広報課に配備されたわけではなく、2020年10月までは県警高速隊(高速道路交通警察隊)で使われていました。

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「GTO」パトカーのトランク。中央にスペアタイアが収まるため、セダンタイプのパトカーと比べて明らかに狭い(2021年4月8日、柘植優介撮影)。

 最高出力280馬力、最大トルク43.5kgmを発揮するツインターボエンジンと、走行安定性に優れたフルタイム4WDの駆動方式を活かして、高速道路における交通違反の取り締まりに従事したといいます。

 しかし、4ドアでないため後部座席が狭く、違反車のドライバーを車内に乗せづらかったほか、トランクも容量が小さいため、各種装備を搭載するには狭いなど、使い勝手の面では「クラウン」を始めとしたセダンタイプのパトカーに分があったようです。

 反面そのスタイリングから、子どもから大人まで広く人気だったそうで、各種イベントでは注目を集めたとのこと。一旦は廃車も検討されたそうですが、その「実績」が買われて県警広報課に移管され、運用継続になったといいます。

 県警担当者の説明によると、もう替えのきかない部品もあるとのこと。それでも広報効果は抜群のようで、「『GTO』を見てもらうことで、交通安全をPRできれば」と話していました。

【了】
※一部修正しました(4月14日10時11分)。

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Writer: 柘植優介(乗りものライター)

子供のころから乗り物全般が好きで、車やバイクはもちろんのこと、鉄道や船、飛行機、はたまたロケットにいたるまですべてを愛す。とうぜんミリタリーも大好き。一時は自転車やランニングシューズにもはまっていた。

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