迷走どころか屈指の超名機「ボーイング737」 歴史は半世紀 選ばれ続ける理由とは?
ボーイング屈指の大ヒットを737が記録したのはなぜ
こうして727の姉妹機的な扱いで、ボーイング737の開発へとつながっていくのですが、特徴としてはボーイング707から727に引き継がれた操縦システムも含め、胴体をそのまま使用していること、そしてエンジンを主翼の下に2基取り付けたことなどが挙げられます。
胴体をそのまま利用することには、多くのメリットがあります。新規に設計する手間を省き、パイロットの育成においても移行をスムースに進めることができるほか、空港運用において既存の設備をそのまま使用できるのです。
また、エンジンを地面近くに配置することにより、現場での実運航において重要な要素となる整備性が増し、機体要素の中でも重量のかさむ物体を重心近くに置けるので、設計上も様々な利点が発生します。一方、727はエンジンが尾部に集まってたのに対し、737は主翼下に設置されていたため、これまでキャビンの後部のみに限られていた騒音と振動の範囲が広くなるといった心配事もありましたが、これらは、4発機ではあるものの同じようなエンジン配置をしていた707の経験から克服しています。
あまり表立っていませんが、737は設計における大きな主題として、大手エアラインだけでなく、旅客数の伸びに応じてその後増えると予想された新規参入エアラインでも運航できる機体を目指していたのではないか、と筆者(種山雅夫、元航空科学博物館展示部長 学芸員)は考えています。
もちろん、数多く作れば機体単価は下がってくるのが経済の法則ですが、それ以外にもボーイング社では初となるパイロット2名だけで運航できることや、オプションでエアステア(搭乗口となる格納式の階段)を装備できることなど、737は、その後の歴史を見ても、運航会社のコストに大きな配慮をしていることが伺える旅客機なのです。
また、707、そして727から受け継がれた737の胴体には、エコノミークラスで通路を挟んで横3×3列の座席配置ができる(たとえばDC-9は3×2列)、メインギアのタイヤ部分の扉を省くことで外気による冷却効果を高め、離着陸の頻度が高くても、ディスクブレーキの冷却が間に合わずブレーキ効果が減衰するといった問題の発生率を下げる……など、実は様々な工夫が見られます。
傑作期?傑作機の間違いでは?
この機材が来るとハズレ感がハンパ無い。
以前ならB747が普通に飛んでいた路線なら尚更感じる。