「急行バス」は第一世代で「高速バス」は第二世代って? 社名でわかる高速バスの歴史

地域の路線バスなどを持たない高速バス専業の事業者は、社名で「歴史」がある程度わかります。「急行バス」は第一世代、「高速バス」は第二世代、「エクスプレス」などは第三世代といえ、それぞれのバックボーンは大きく異なります。

第一世代「急行バス」は複雑なバックボーン

 高速バスを運行する事業者は約370社ありますが、多くは、主として地域の路線バスを運行している会社です。しかし、中には高速バスこそが事業の核だという会社もあり、彼らは高速バスの「専業者」と呼ばれます。その特徴を知ると、高速バスの成長の歴史が見えてきます。

 高速バス専業者は、設立された時期によって大きく3つに分かれます。この3つのタイプは、おおむね、会社名で見分けることができます。

Large 20210627 01
社名に「急行」を名乗る第一世代のひとつ東北急行バス。現在は東武グループに属す(中島洋平撮影)。

 まず、東日本急行、東北急行バス、九州急行バスなど「急行」と名乗る会社です。これらは、おおむね1960年代の設立です。当時の法制度では、乗合(路線)バス事業者は、地域ごと独占的に事業免許を受けていました。複数の事業者のエリアに跨るような長距離路線を運行するにあたり、運輸省(現・国土交通省)の方針で、沿線の乗合バス事業者が平等に出資して専門の事業者を設立することになり、先に挙げた3社はその代表例です。

 さらに、1964(昭和39)年、名神高速を皮切りに高速道路が誕生すると、国鉄バスをはじめとして多くの事業者が路線開設に名乗りを上げました。民間のバス事業者は、名鉄、京阪、阪急らが中心となり日本急行バスを立ち上げます。将来的には、高速道路網の拡大に合わせ、同社が全国一元的に高速バスを運行することも計画されたようです。しかし、名鉄らの主導に反発する近鉄、阪神らが対抗して日本高速自動車を設立。けっきょく、名古屋~京阪神を結ぶ国内初の高速バスは、3者の競合で認可されました。

 翌年、東名高速が開通すると、東急から名鉄まで沿線の事業者が出資して東名急行バスを設立し、国鉄バスとの2者競合になりました。ここまでが、社名に「急行」と付く、高速バス専業者の第一世代です。

【小田急の高速バスだけど「小田急バス」じゃない】高速バス専業者ほかを写真でチェック

最新記事

コメント

1件のコメント

  1. 東名が開通から数社が参入し、そのほとんどがしばらくして撤退したのは、途中の停留所が多くて遅かったからですかね?

     最近の高速道路はそもそもバス停の設置が考慮されていませんよね。

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス