「急行バス」は第一世代で「高速バス」は第二世代って? 社名でわかる高速バスの歴史

地域の路線バスなどを持たない高速バス専業の事業者は、社名で「歴史」がある程度わかります。「急行バス」は第一世代、「高速バス」は第二世代、「エクスプレス」などは第三世代といえ、それぞれのバックボーンは大きく異なります。

その成り立ちから「船乗り」がいる高速バス会社も!?

 社名をキーにして専業者を分類しましたが、例外もあります。沖縄のやんばる急行バスは、社名こそ「急行」系ですが、実際には第三世代に属します。小田急箱根高速バスは、1969(昭和44)年に小田急電鉄自動車部(小田急バスとは別)として誕生し、その後、分社化されたもので、社名は第二世代ですが実際には第一世代の専業者です。

 西鉄高速バスのように、大手事業者が高速バス部門だけを分社した例もありますが(現在は西日本鉄道に再合併)、意味合いが異なるのでここでは省略します。また京浜急行バスの「急行」は、親会社の社名(京浜急行電鉄)に由来するもので、専業者ではありません。

 変わったところでは、瀬戸大橋や明石海峡大橋、東京湾アクアラインなどの開通による航路の廃止を受けて、船員らの受け皿として設立された会社があります。前述の瀬戸大橋高速バスのほか、高松エクスプレス、本四海峡バス、東京ベイサービス(2021年4月、東京湾横断道路サービスに社名変更)らがそれにあたります。なかには一等航海士として世界の海を回った経験を持つ役職員もいて、外の空気を業界に持ち込んでくれる効果もありました。

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徳島の海部観光による東京~徳島線「マイ・リピート」。貸切バス事業者が高速バスに進出した例(中島洋平撮影)。

 一方で、高速バス専業者ならではの苦労もあります。歴史の古い第一、第二世代の専業者のほとんどは、設立当初の形態を維持していません。多くのバス事業者が平等に出資する形だと、経営責任が不明確になりがちです。また、その出資者らは「地元の名士」で、本来なら抜群の販売力を持ちますが、他の出資者の手前、地元で積極的に集客に寄与できず、特に第一世代の専業者は、経営的には苦労したようです。

 東名急行バスはわずか7年で会社が消滅しましたし、東北急行バスは出資者の一部であった東武鉄道の子会社となり、東京駅を拠点に金沢や岡山へ路線を持つなど、現在はいわば「東武高速バス株式会社」の様相です。同様に日本急行バスは名古屋鉄道の子会社となり、グループ内での合併を経て名鉄観光バスに(高速バス路線は名鉄バスに移管)、日本高速自動車は近鉄が引き取り名阪近鉄バスとなりました。

【小田急の高速バスだけど「小田急バス」じゃない】高速バス専業者ほかを写真でチェック

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コメント

1件のコメント

  1. 東名が開通から数社が参入し、そのほとんどがしばらくして撤退したのは、途中の停留所が多くて遅かったからですかね?

     最近の高速道路はそもそもバス停の設置が考慮されていませんよね。

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