あの豪華夜行バスが“転身” 全11席「完全個室型貸切バス」登場 中身も進化
これが貸切バスのニューノーマルなのか
「コロナ禍を経て、貸切バスのご利用は小グループ化が進んでいます」。ニッコー観光バスはこう話します。実際、最近は大型バスでも定員は20名程度に絞り、2席を1人で使うようなツアーも増えているとのこと。もちろんこれはソーシャルディスタンスの観点もありますが、個室であればその点でも安心できるのが強みのひとつだといいます。
「グレースドリーマーでお乗せできるのは、実質的に10名様までになるので、バスの料金としてもお一人様当たりが高くなります。豪華なバスで、高級ホテルに泊まる、ひとり旅のツアー向けということになるでしょう。ただ、あくまで国が定めた貸切バスの運賃の範囲内で運行し、特車料金などは頂きません」(ニッコー観光バス)
緊急事態宣言の影響もあり、まだ実際の催行には至っていないものの、すでに「個室バス利用・ひとり旅」を前面に打ち出したツアーを募集している大手エージェントもあるといいます。
「個室ですから、従来の貸切バスの和気あいあいとした車内とは全く異なります。しかし最近は、おひとりで静かに移動される方も多いです」(ニッコー観光バス)。まずは実際に利用してもらい、その反応を確かめたいということでした。
なお「グレースドリーマー」、夜行バス時代から進化も遂げています。個室全てにディスプレイが装着され、そこで反対側の車窓と車両前面のカメラ映像が映し出されるそう。
「個室だと通路側の風景が見えない、とのご指摘をエージェントさんからいただき、対策として導入しました。これにより各個室でDVDやテレビも見られるようになっています」(ニッコー観光バス)。
なお「グレースドリーマー」は、両備側で保有していた「ドリームスリーパー東京大阪号」の予備車を移籍したもので、乗合用としては両備・関東とも1台ずつ保有しています。ちなみに「ドリームスリーパー東京大阪号」は7月20日(火)から運行再開が予定されていましたが、東京都への緊急事態宣言の再発出により取りやめとなりました。
【了】
ありがとうございます。結局のところドリームスリーパーは「当面のあいだ」運休だから、実質永遠に運休、つまり廃止を前提なので最終的にはすべて観光仕様に改造することでしょう。あくまで自分の予想ですが…。ちなみに、あのキングとも言われていた「はかた号」も現在「当面のあいだ」運休つまり実質永遠運休で廃止前提なので、来年あたりは超豪華高速バスも、超長距離高速バスも過去のモノになるかも…。高速バス業界にとってひとつの時代の分岐点になるかもしれませんね。
補足です。8月よりオリオンバス(O.T.B.)の関東〜福岡・北九州線は復活運行することになりましたので(ちなみに、「はかた号」は8月以降も廃止前提で当面のあいだ、つまり実質永久に運休中)、キングオブ深夜(夜行)高速バスの座は交代になる、よって「新・キングオブバス」の誕生かもしれませんよ‼︎そうなる可能性は極めて高いと思いますが…(なにせ「はかた号」の当面運休は廃止前提でありますから…。ただ、あくまでも噂なので、真偽の方は不明ですけど、当面運休なので可能性は極めて高いと思います。)。
ドリームスリーパー就役路線で眠れませんでしたがそれは車両の内装のせいではなく、私がバスの中では眠れないからでした…
商機はあるんですよね。例えば、近畿日本ツーリストの主力旅行商品にクラブツーリズムのおひとり様ツアーってのがあります。参加者一人様限定。
ただ、この車ががっちり合うかといわれると、なかなか難しいところで。
このツアーの見どころの一つは、「終わるころにはみんな仲良し」という流れがあり、みんながなるかどうかは置いといて、「見知らぬ人同士なのに終わるころにはそれなり交流ができている」という流れがある。
交流を持つには接点が必要なわけで、その接点を阻害する個室という壁を越えてどう見どころを維持するかは旅行会社やバス会社の腕の見せ所になるでしょう。
もしくは、このツアーに隠れてた、「独力で旅行する企画力はないが、誰かとなれ合う気なんて全くない」なんていうロンリーアローンなハードコア層を発掘する。そんな驚きもあるかもしれません。