地獄のコンビナート火災へ向かった空自の老兵機&在日米軍機 知られざる51時間の死闘

いまから57年前、新潟県を中心とする地域を大地震が襲いました。この時、新潟市の石油タンク群で発生した大火災を消し止めるべく、東京から老兵プロペラ輸送機が新潟へ向かいました。在日米軍と共同で挑んだ世紀の“死闘”を振り返ります。

泡消火剤を航空自衛隊で空輸せよ!

 しかし、応援が新潟に向かう間にも、火災がすさまじい勢いで広がっているとの情報が次々と入ります。そこで東京消防庁では、航空機による消火剤の空輸を防衛庁(当時)に打診。防衛庁は航空自衛隊の出動を決定します。在日米空軍からも協力の申し出があったため、日米共同での空輸作戦を行うこととなりました。

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1964年6月17日13時5分頃、黒煙を上げ続ける製油所の石油タンクの様子。新潟市東部、中央埠頭付近上空を飛ぶヘリコプターから撮影した写真(画像:国立防災科学技術センター)。

 地震発生の翌日、6月17日早朝、東京都下の在日米空軍立川基地(現在の陸上自衛隊立川駐屯地)に古めかしいプロペラ輸送機4機が集結します。輸送機の名前はカーチスC-46「天馬」。第2次世界大戦中にアメリカで大量生産され、戦後に航空自衛隊へ供与された、製造から20年過ぎた「老兵」です。在日米空軍からはロッキードC-130輸送機1機が、アメリカ軍提供の消火剤を積んで参加しました。

 集まったC-46とC-130の5機は、消火剤入りポリタンクと専用の噴射ノズルを積んで立川基地を離陸します。新潟空港は施設が破損して離着陸不能であったため、あらかじめ消火剤にはパラシュートがくくり付けられており、それを空港上空で地上へ落とす「物量投下」を実施。こうして新潟に届けられた消火剤は、さっそく火災現場に運ばれ延焼の阻止に使われました。

 そして6月18日午前5時、10時間以上かけて新潟市まで到着した東京消防庁の指揮の下、体制を整えた消防隊による“火災への反撃”が開始されます。誘爆するタンクや煮えたぎる石油と死闘をくり広げる消防隊を支援するため、消火剤の空輸は続行されました。なお、18日から、輸送機の出発地は消火剤メーカーに近い埼玉県の航空自衛隊入間基地に移されています。

【火災も液状化も規模がハンパない】地震で被害受けた新潟市内の様子

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