地獄のコンビナート火災へ向かった空自の老兵機&在日米軍機 知られざる51時間の死闘

いまから57年前、新潟県を中心とする地域を大地震が襲いました。この時、新潟市の石油タンク群で発生した大火災を消し止めるべく、東京から老兵プロペラ輸送機が新潟へ向かいました。在日米軍と共同で挑んだ世紀の“死闘”を振り返ります。

ベテラン機 ドラム缶の炎を目標に夜間投下を敢行

 6月18日から19日にかけての深夜には、航空自衛隊のC-46輸送機7機とアメリカ空軍のC-130輸送機3機による夜間空中投下が敢行されました。投下目標は、新潟空港の滑走路上。そこには夜間ということで目印代わりに炎が焚かれたドラム缶が並べられていました。

 ちなみに、C-46「天馬」は、レーダーなどなく、舵も重かったといわれているため、夜間低空飛行は非常に困難であったと想像されます。

 空輸作戦は6月19日午後まで続けられ、延べC-46×22機、C-130×5機により、約8万7730リットルの消火剤の空中投下を達成します。これら自衛隊とアメリカ軍による懸命の空輸、警察の協力、そして消防隊の奮闘により20日午前8時、火災を制圧。51時間に及ぶ消火作業は終わりを告げました。

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C-46輸送機への物資積載の様子(リタイ屋の梅作画)。

 新潟地震では大活躍した航空自衛隊のC-46でしたが、旧式で鈍重、事故も多かったことから評判は決して高い航空機ではありませんでした。しかし、のちに国産のYS-11輸送機(旅客機)や、同じく国産のC-1ジェット輸送機が配備されるまで、航空自衛隊唯一の大量輸送手段として老体に鞭打ちながら日本の空を飛び続けたのです。

 黙々と任務に励んだアメリカ生まれの中古輸送機、いまは航空自衛隊浜松広報館(静岡県浜松市)を始めとして、航空自衛隊美保基地(鳥取県境港市)や同入間基地(埼玉県狭山市)、同岐阜基地(岐阜県各務原市)、所沢航空記念公園(埼玉県所沢市)などで見ることができます。

【了】

【火災も液状化も規模がハンパない】地震で被害受けた新潟市内の様子

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1967年生まれ。「昭和30~40年代の自衛隊と日本の民間航空」を中心に、ミリタリーと乗りもののイラスト解説同人誌を描き続ける。戦後日本史も研究中。

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