テレビが見せないパラリンピック開会式の周辺 道路完全封鎖で守られる「城」 下界は密
「歩道から出て!」「会場の導線あけて!」押し込められる歩行者
JR千駄ヶ谷駅前24日昼過ぎ。1964年の東京オリンピック会場となった東京体育館前にも多くの人が詰めかけていました。千駄ヶ谷駅は、24日夜の東京パラリンピック開会式会場となる新国立競技場の最寄り駅。会場への出発点です。
それもあってか、13時には多くの人がブルーインパルスの記念飛行を待ちわびていました。入間基地を飛び立つ14時頃、人はさらに増えて、歩道柵には待ち人がびっしり。すると、通行規制にあたる機動隊員が、人々を歩道の点字ブロックより外側へと押し出してしまいました。
「点字ブロックの外側に入ってください。(地下鉄)出入口の邪魔になります」(第五機動隊)
呼びかけからすると、歩行者の通行を妨げる恐れがあると判断したのでしょう。しかし、東京体育館側に押し込められた人たちは、今度は大会運営者から、こう指摘されてしまいました。
「会場の導線をあけて下さい」
集まった人は、例年の通行量からすると、むしろ少な目。ただ、東京体育館前は本来、入口まで広場のようなアプローチがあるのですが、オリパラのための工事用パネルで囲まれていて、その広場も歩道幅ほどの余地しかありませんでした。
●来訪者を寄せ付けない競技“城”
東京体育館と国立競技場の周りはフェンスで遮断されているだけでなく、体育館と新国立競技場を結ぶ道路もすべて通行止めです。人々は、フェンスと道路端のあいだにできた幅1.5mほどの路地に密集しました。
この路地も飛行を見届けた人で埋まっていました。外出自粛が求められている時期だから、警察も歩行者にまったく考慮する必要ないという考え方もありますが、本当にそれでよかったのでしょうか。この路地を利用するのは、足腰に自信のある人ばかりではありません。
また、オリンピックでは五輪マークの競技場広場がシンボリックに放送されましたが、実際の競技場は“下界”と遮断されています。フェンス越しに建物にカメラを向けることが、競技場を目にした人ができる精いっぱいのことです。
足場を組んだ頑丈なゲートと、競技場を囲む高いフェンス。そして、物々しい警備。まるでお城のような競技場が、外出自粛で静まり返る下界とコントラストを作っていました。
【了】
Writer: 中島みなみ(記者)
1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。
(そんなバリケードまでやる位なら)
だったらそんなスポーツイベント、やらなければいいのに...
ブルーインパルス、オリンピックとパラリンピックともに違う飛行ルートですし、23区内もしくは埼玉のさいたま市や南西地域、情報によると、横浜市や千葉市辺りでも見れた方がいらっしゃるとかTwitterで見ましたその辺り住んでいれば家からでもみられるはずです。なぜここまで決まった場所に集まるのかは些か疑問です。
もう少し