大人もです!「横断歩道では手を上げて」が交通安全教育のトレンドに? なぜ今なのか
横断歩道では手を上げよう――この啓発が2021年の警察における一種のトレンドになるかもしれません。なぜいま、このことが重要になっているのでしょうか。対象には大人も含まれます。
手上げ「今の時代に合う」? 見解統一
「宮城県でも、『手を上げて』を推奨していた時期と、『まず安全確認』を重視していた時期が分かれます。手を上げるだけでは安全確認がおろそかになり、むしろ危険との意見もあったからです。地域によっても、古い方針が踏襲されていることがあり、統一されていませんでした」
宮城県警の交通企画課はこう話します。そこで2019年、「やはり手を上げて安全確認し、クルマ側にも意思表示する方法が、今の時代にも合う」ということで、見解を統一したそう。
すると教則が改正され、「まさに我々と同じ考えだと思った」(宮城県警交通企画課)といいます。
歩行者を保護する横断歩道での一時停止をめぐっては、全国的に取締りも強化されています。コロナ前には、東京2020大会に向け、歩行者優先が定着している海外からの訪日客増加に対応するためにも、警察庁や国土交通省が対策を急いでいました。
というのも、日本は歩行中および自転車乗車中の死者数が人口10万人あたり2.0人(2017年)に上り、G7各国でワーストという不名誉な状況があったからです。
一方、横断歩行者をめぐっては、「スマホに気を取られて、渡るのか渡らないのかよくわからない人も多い」といった声も聞かれます。歩行者の「意思表示」を目的として手を上げることを呼び掛ける動き、今後の成果が注目されます。
【了】
確かに、渡りたいのか分からない気持ちは分かるけど、大人の場合…
タクシーなら止まっちゃうよ...。