路線バス乗り継ぎ「大阪~下関」全記録 乗り換え50回超の山陽路 実は「乗り得バス」多し

【岩国~下関】東西約150kmの山口県 その割に乗り継ぎ少ない?

・岩国市生活交通バス「松尾線」:鮎谷~岩国駅前
・防長交通:岩国駅前~徳山駅前
・防長交通:徳山駅前~防府駅前
・防長交通:防府駅前~新山口駅(表口)
・宇部市交通局「新山口線」;新山口駅(表口)~宇部中央
・サンデンバス「国道線」:宇部中央~下関駅前
・サンデンバス「竹の子島線」:下関駅前~竹の子島(彦島の最西端)
※九州方面へは、サンデンバス国道線の「御裳川(みもすそかわ)」バス停下車、関門人道トンネルで北九州市門司・和布刈地区へ。

 JR岩国駅から西へ向かう鉄道路線は、海まわりの山陽本線、そして山陽本線の短絡線として作られたものの、勾配が険しくローカル線に格下げになった岩徳線の2本があります。岩国から徳山に向かうバスはその後者、岩徳線沿いの国道をひた走り、蒸気機関車が悪戦苦闘した「欽明路峠」を、こちらも連続するヘアピンカーブをウネウネと下りていきます。

 このあと山口県内では所要時間にして60~120分のロングラン路線が続き、乗り継ぎもかなりスムーズです。全国では消えた「都市間の路線バス」が、山口県内では高確率で残っているのです。

 山口市の阿知須では、地域の中心となるスーパーの軒先までバスが入ります。宇部では交差点一帯が実質的なバスターミナルとなっている「宇部中央」での乗り継ぎに注意しましょう。

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宇部中央に停まるサンデンバス。下関駅を経て彦島まで結ぶロングラン路線(宮武和多哉撮影)。

 下関市内に入ると、バスが通る国道2号線は道幅・路側とも一挙に広くなります。これは下関市長府から下関駅方面に「山陽電気軌道」の路面電車が走っていた名残りで、いまもバスは社名変更した「サンデン交通」によって運行されています。西側へひた走るバスの窓にはやがて、関門海峡を通過するタンカ~がほぼ絶える事なく行き交い、直線距離にして2kmほどの九州・和布刈(めかり)地区がその向こうにはっきりと見えてきます。

 本州で旅を完結する場合、下関駅で終点にしてもよいですが、どうせならその先まで。本州と橋でつながっている彦島をひた走り、そのさらに西に浮かぶ竹ノ子島へ通じる橋のたもとまでバスが出ています。

※ ※ ※

 なお、乗り継ぎおよそ50回におよぶ今回のルートは、1週間ほどかかります。

【了】
※一部修正しました(7月11日11時16分)。

【写真で見る】大阪~下関 長い長い路線バスの旅

Writer: 宮武和多哉(旅行・乗り物ライター)

香川県出身。鉄道・バス・駅弁など観察対象は多岐にわたり、レンタサイクルなどの二次交通や徒歩で街をまわって交通事情を探る。路線バスで日本縦断経験あり、通算1600系統に乗車、駅弁は2000食強を実食。ご当地料理を家庭に取り入れる「再現料理人」としてテレビ番組で国民的アイドルに料理を提供したことも。著書「全国“オンリーワン”路線バスの旅」など。

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コメント

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7件のコメント

  1. 結局、いくらかかったのが不明でモヤモヤする記事。

  2. 路線バス乗り継ぎ…は1980年代にカー雑誌の企画で行われたのが最初と言われています。東京駅?からなるべく東海道に沿って当日中には静岡県に入れた、というような話だったと記憶します。

  3. >いくらかかったの?

    誤差はあるかもしれませんが、調べた限りでは23840円になる模様(運賃のみ)
    兵庫7420円・岡山4250円・広島7200円・山口4970円
    (県境またぐ場合は乗車を基準として計算)

    あと、井笠バスカンパニー「今井循環線」:和田入口~笠岡駅前の「和田入口」って「今井入口」なのでは

    最近名前変わったのであれば問題ないのですが・・・

    • ご指摘ありがとうございます。
      「今井入口」に修正いたしました。

  4. 片上→岡山駅間の宇野バスですが、岡山駅では表側(東口)のバス乗り場で乗降しているはずです。

    西口バス乗り場に発着する宇野バス路線は無いと思いますが。

    • ご指摘ありがとうございます。修正いたしました。

  5. 山口県内区間のうち、サンデン交通が2022年9月30日をもって宇部中央から小野田公園通の間を廃止します。
    そのため、同年10月1日以降は上記区間は宇部市交通局または船木鉄道のいずれかを利用する必要があります。