「あの0系どこから?」車両基地屋外に“鼻ナシ”で突如現れた初代新幹線 JR西に聞いた
丸みを帯びた流線型の先頭が印象的だった、東海道・山陽新幹線の0系電車。引退してから15年近く経つ同車の先頭車両がノーズカバーを外した状態で福岡の車両基地に姿を見せました。一体どこから来た車両なのか担当部署に話を聞きました。
連結器カバーのない新幹線0系の出現
2021年夏、1両の新幹線がSNS上で話題になりました。それが福岡県那珂川市にあるJR西日本博多総合車両所に突如現れた初代の新幹線車両0系です。
博多総合車両所はJR西日本が保有する山陽新幹線のほぼ全ての車両が配置されている一大新幹線基地で、現役運用される500系、700系、N700系、N700S系のほか、「ドクターイエロー」の愛称で知られる923形軌道試験車までタイミングが合えば停まっている姿を見ることが可能です。
ある意味、新幹線の“聖地”といえるような博多総合車両所の公道に面した外側の留置線、フェンス越しで見える場所に「前頭オオイ」と呼ばれるノーズ先端の連結器カバーを外した0系の先頭車が、姿を現しました。
このような光景に、SNS上では「博多に0系残っているんだ」や、「0系生きとったんか」「まだ解体されずに残っている0系がいたのか」といった声が上がっていました。
0系電車は、新幹線の元祖といえる記念すべき車両のため、さいたま市の鉄道博物館や、名古屋市のリニア・鉄道館、イギリスの国立鉄道博物館などを始めとして20両ほどが保存・展示されています。そのためか、博多総合車両所の屋外に停められた0系はいったいどこから来たのかと、推察するかのような意見も見受けられました。
そこで、この突如現れた新幹線0系の出自についてJR西日本に聞いてみました。
恐らく、営業から退いたあと、事業用(教習など)として使われた22-1047ではないか?