ミグ戦闘機を返り討ち! ご長寿爆撃機B-52「成層圏の要塞」は墜とすのもひと苦労

敵機撃墜2機 自身の撃墜はゼロ

 このように、B-52は現在まで、防御射撃ながら空戦において敵機を2機撃墜しています。一方で、敵機に空戦で撃墜された同機は、2021年9月現在、1機もありません。

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1972年12月18日、B-52Dの尾部銃座でMiG-21戦闘機を撃墜したサミュエル・O・ターナー空軍軍曹(右)。その戦果で彼はシルバースター勲章を授与している(画像:アメリカ空軍)。

 かつて尾部銃座は「スティンガー・ガン」とも呼ばれ、イギリス空軍で「テールエンド・チャーリー」と渾名された尾部銃手ですが、少なくともアメリカを中心とした、いわゆる西側と言われる国々のジェット爆撃機では、どちらとも姿を消しています(Tu-95やTu-22Mなどロシア機には現存)。

 なお、B-52史上初めて尾部銃座で敵機を撃墜したB-52Dの56-0676号機でその時のコールサイン「ブラウン・スリー」は、ワシントン州スポケーンのフェアチャイルド空軍基地に、また2例目の撃墜記録を作った55-0083号機ニックネーム「ダイヤモンド・リル」はコロラド州コロラドスプリングスのアメリカ空軍士官学校に、それぞれ実機が保存・展示されています。

【了】

【一人で敵機と対峙】尾部銃座の操作席の様子

Writer: 白石 光(戦史研究家)

東京・御茶ノ水生まれ。陸・海・空すべての兵器や戦史を研究しており『PANZER』、『世界の艦船』、『ミリタリークラシックス』、『歴史群像』など軍事雑誌各誌の定期連載を持つほか著書多数。また各種軍事関連映画の公式プログラムへの執筆も数多く手掛ける。『第二次世界大戦映画DVDコレクション』総監修者。かつて観賞魚雑誌編集長や観賞魚専門学院校長も務め、その方面の著書も多数。

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コメント

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1件のコメント

  1. >>その戦果で彼はシルバースター勲章を授与している(画像:アメリカ空軍)。

    彼は、授与される側であって授与する側ではないよね。なぜ「彼は」、「授与している」という表現になっているのだろう。