ケーブルカー版「小田急ロマンスカー」って? 大山ケーブルに乗る 天窓から圧巻の風景
新宿から電車とバスを乗り継いで2時間ほどの大山(神奈川県)には、大山観光鉄道というケーブルカーがあります。紅葉シーズン、山頂からの眺望もさることながら、ケーブルカー版「小田急ロマンスカー」といえる車両にも注目です。
風光明媚なケーブルカーとして「ロマンスカー」が走る?
神奈川県の北西部、日本三百名山として知られる伊勢原市の大山には、大山観光電鉄というケーブルカー(通称:大山ケーブルカー)があります。大山は2200年以上の長きに渡って霊山として崇められ、その眺望はミシュラングリーンガイドの二つ星も獲得したほど。ケーブルカーは大山参りの大切な足となっています。
ケーブルカーは通常、観光地への輸送を目的にした急斜面を上る登山鉄道であり、車窓も通常の鉄道とは大きく異なります。大山ではそこに、「小田急ロマンスカーの兄弟」とも言える車両が走っているのです。小田急ロマンスカーと言えば、ウリは先頭展望車の車窓ですが、そのケーブルカー版……?どのようなものなのでしょうか。
秋の行楽シーズンの2021年10月半ば。東京在住の筆者(安藤昌季:乗りものライター)は大山ケーブルカーを訪れました。始発となる大山ケーブル駅へは、まず新宿駅から小田急小田原線の急行で1時間ほどの伊勢原駅に向かい、ここで「大山ケーブル」行きの神奈川中央交通バスに乗り換えます。25分ほどかけて終点に着き、さらに15分ほど歩きます。
道中、旅館や土産物屋が並ぶ門前町、こま参道を進みますが、「商店街全体が階段になって」おり、いかにもアニメの舞台になりそうな雰囲気です。
大山ケーブル駅は、駅舎の前に行列用のスペースが設けられており、繁忙期の人気ぶりが感じられます。駅舎にはミニショップがあり、グッズや記念撮影用の帽子貸し出しも行われていました。
きっぷは昔ながらの硬券でした。駅舎内には、大山への登山計画書を投函する箱が置かれています。
新緑の季節だってあろうになぜ車体を黄緑色だけのにしたのだろう?保護色?