ロシア空軍に不可解行動 ウクライナの空で大損害を被るのも当然な「定石」軽視とは?

現代の戦争における、いわゆる「定石」といえるもののひとつが「航空優勢の確保」です。しかしウクライナに侵攻したロシア軍は、これを軽視あるいは無視したかのような不可解な作戦行動をとりました。どう読み解けるのでしょうか。

航空優勢を確保しないとどうなるか ロシア軍の実例

 ところがロシアによるウクライナ侵攻では、不思議なことが起こります。ロシア軍は航空優勢確保のための爆撃をひと通り実施しただけで、なぜか全く不徹底なまま「航空優勢を確保した」と判断、なんとまだ地対空ミサイルなどがたくさん残っているウクライナ本土に対し、ヘリコプターや輸送機を突っ込ませ陸軍を送り込む「空挺降下作戦」を実行してしまったのです。

 その結末は大変、無残なものでした。ウクライナ軍は最初の5日間で、ロシア空軍の飛行機29機、ヘリコプター29機を撃墜したと発表。この数字にはエンジン4基を搭載し兵員輸送にも使われるイリューシンIl-76大型輸送機が2機含まれており、最悪この2機だけで200人から400人のロシア兵が死亡した可能性があります。また、降下した空挺部隊が敵中に孤立したまま撃破されるといった事態も、少なからずあったようです。

 ウクライナが巧妙に地対空ミサイルを隠蔽し、見事な「死んだふり」にロシア空軍がまんまと引っかかったという点はほぼ間違いないと思われますが、なぜロシア空軍の作戦がここまで杜撰だったのかは、さらなる調査が必要となるでしょう。

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S-300長射程地対空ミサイル。射程100km以上。ウクライナ上空はほぼこのミサイルの支配下にあると推測される。ロシア、ウクライナ両国とも保有(関 賢太郎撮影)。

 これはあくまでも筆者(関 賢太郎:航空軍事評論家)の推測ですが、ウクライナ軍が保有する地対空ミサイルはほぼ旧ソ連製のものであり、ロシア空軍は旧ソ連製地対空ミサイルの怖さを甘く見ていたのではないでしょうか。

 旧ソ連製地対空ミサイルはベトナム戦争で、中東戦争で、湾岸戦争で、ユーゴスラビア戦争で、常に西側諸国空軍を苦しめてきました。これが恐ろしくて仕方がないアメリカ空軍などは、地対空ミサイルを破壊するための専門部隊まで保有しており、たとえば三沢基地(青森県)に駐留する第35戦闘航空団がそれです。アメリカは戦争において徹底的に航空優勢の確保を行ってきましたが、それでもなおユーゴスラビア戦争では、ステルス戦闘機F-117が旧ソ連製地対空ミサイルに待ち伏せされ落とされています。

【写真】ロシア、ウクライナともに保有する自走対空システム

ロシア軍のウクライナ侵攻 最新情勢 戦争はどうなっているのか

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コメント

2件のコメント

  1. 兵はウソを教えられてたりして。今のプーチンには自国のだろうと人がいくら死のうと関係がなくなってるんじゃないか?

  2. ウクライナへ派兵したロシア軍人の殆どは案外、親がウクライナ出身とかだったりするんじゃない?

    もしそうなら、これまでやらかしてきた作戦ミスも納得が行く。地対空ミサイルで高層マンションの一部を破壊したミスも腑に落ちるし、ゼレンスキーの暗殺ミッションを何度も失敗したのも納得が行く。

    ウクライナ人も当たり前のようにロシア語を話せるし、ロシア人とウクライナ人は見た目の違いも殆どない。なんとなくウクライナで戦士したロシア軍人の殆どは元々ウクライナ出身だったりしてな。

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