ウクライナの「根こそぎ動員」兵士の数はMAXどこまで増やせるか 大戦中の日本は?
頭数ではロ軍を圧倒し得るウクライナ軍
ウクライナは敵国と地続きで、国家存亡の危機ですから、日本の現役兵+召集兵と同等の根こそぎ召集を行うと考えられます。
18~60歳のウクライナ人男性は、前述したように推定1240万人。この人数には現役兵である約21万人のうち、女性約3万人を除外したおよそ18万人が含まれますから、「ウクライナ人で徴兵できる男性人口」は概ね1225万人ほどいえるでしょう。
この1225万人を根こそぎ動員(44.2%)すると、約541.5万人の計算となります。これに女性を含む現役兵約21万人と、海外からの義勇兵約2万人を加えた564.5万人が「ウクライナで戦える頭数の大ざっぱな目安」になります。
もちろん、この約564万人は日本の事例を基にした筆者(安藤昌季:乗りものライター)の推測であり、実数は相当に異なるでしょうが、数百万人が動員できることは間違いないでしょう。
ウクライナは、かつては陸軍大国で、1991(平成3)年の独立時には約78万人もの兵力を有していました。2022年現在の60歳は、逆算すると当時の29歳ですから、年長の世代は軍事訓練を受けた人口が多いと考えられ、訓練を全く受けたことがない「単なる民間人を徴兵」するより、有利だと考えられます。
対するロシア軍は、判明している限りで正規軍19万人+義勇軍1万8000人+シリア民兵4万人で24万8000人です。その約23倍の敵意あるウクライナ国民を、圧倒的小人数で制圧する形だといえます。
コメント