ウクライナの「根こそぎ動員」兵士の数はMAXどこまで増やせるか 大戦中の日本は?

国民皆兵は過去日本でも

 1945(昭和20)年の日本では、現役兵が約224万4000人、召集兵が約350万6000人でした。同年の人口統計では「徴兵された人口は除外」されているため、徴兵された民間人が社会復帰した1950(昭和25)年の、25~49歳(つまり1945年の20~44歳)の数を基に考えてみます。

 日本の徴兵制度は20~40歳が対象でしたが、戦局の悪化で1943(昭和18)年からは19歳と、41~45歳も対象になりました(志願すれば17歳から入営可能)。なお、体格や病気、障害、長男など、除外制度もありました。

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警戒に就くウクライナ軍兵士。軍服や半長靴などが皆バラバラ(画像:ウクライナ国防省)。

 1950(昭和25)年の25~49歳人口は、1187万9962人。これに1945年当時19歳の推定人口約77.5万人と、同45歳の推定人口34.5万人を加えたおよそ1300万人が「徴兵可能人口」になります。太平洋戦争で戦死された軍人・軍属は230万人ですから、この数字はもっと多いと思われますが、戦死された時期がわからないので、計算には含みません。ひとつの目安とお考えください。

 前述した通り、1945(昭和20)年の召集兵は約350万6000人。なお、これに加えて現役兵約224万4000人も大半が徴兵可能人口に含まれます。ただ、これも46~65歳の軍人が含まれるため、正確にはわかりません。

 現役兵+召集兵の575万人は、徴兵可能な約1300万人の44.2%ですから、根こそぎ徴兵した場合は、その程度まで動員できると考えられます。

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