庭先に放置の敵戦車は頂戴してOK? 陸と海でも異なる戦時の敵物品入手に関するルール

戦時に敵兵器を奪い自軍戦力に組み込むことは、特に咎められるような行為ではありません。では自宅の庭先に放置された敵戦車を頂戴し自家用車にするようなことは問題ないのでしょうか。法的にOKか否かの線引きについて解説します。

ウクライナ政府「ろ獲兵器に所得税はかかりませんよ!」

 2022年2月24日に開始されたロシアによるウクライナへの軍事侵攻は、開戦から1か月経過してもなお激しい戦闘が各地で繰り広げられています。そのようななかでSNSには、戦闘に際してロシア軍が放棄した車両をウクライナ側が入手し、それを自分たちのものとして活用する様子が投稿されています。

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ウクライナ国防省が2022年3月21日に公開した、ロシア軍からろ獲したという戦車(画像:ウクライナ国防省)。

 これに関して、3月1日にウクライナの通信社であるインタファクス・ウクライナが報じたところによると、ウクライナの国家汚職防止局は、ロシア軍の戦車や装甲車を入手したとしても、それらは所得税の申告対象にはならないと発表しました。

 しかし、いくら放棄されたものとはいえ、そもそも敵国の兵器を入手することは法的に問題ないのでしょうか。

敵国の兵器を合法的に入手することはできる?

 国際法上は、戦闘に際して自国軍隊が敵国の兵器を入手することは基本的に合法とされます。このようにして入手された兵器は「戦利品(booty in warfare)」と呼ばれ、特段の正当化を要さずにこれを自国のものとすることができます。

元は日本海海戦のろ獲艦 旧日本海軍戦艦「石見」

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コメント

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1件のコメント

  1. 食糧に関しては禁止云々言う以前に現場ではとにかく必要なんだから、現場でそんなこと考えている余裕はないでしょう。