乗客減/支援終了/原油高の三重苦 バス業界22年度を占う 危機感持つべき「大都市郊外」

「コロナ3年目」2022年度もバス業界は苦境が続いています。これまで大手私鉄が交通を担っていた大都市郊外でも路線バスの維持が課題になりそうな一方で、将来を見据えた動きも進んでいます。

「私鉄さんにお任せ」が崩れる大都市近郊

 地方部で、手探りしながらも自治体が地域交通に責任を認識し、補助金を出す方も受け取る方もそのノウハウが蓄積されてきたのと対照的に、大都市郊外では、自治体も地域住民も「私鉄さんにお任せ」という雰囲気です。当の私鉄グループも「沿線の交通は任せろ」という意気込みでしたが、多くの路線で赤字が定着すると、そうもいきません。

 黒字経営を前提としていた路線の赤字化が進む大都市郊外で、路線バス網をどう維持するかが今後の課題になりそうです。大都市郊外は、高度成長期からバブル期にかけ人口が急増した分、高齢化も急速に進むからなおさらです。

高速バスは一部回復、一部はダメ 期待できるところは?

Large 20220424 01
空港連絡の高速バスは航空需要にも左右される(中島洋平撮影)。

 次に高速バス分野の需要回復は「まだら模様」です。高速バスは従来、「地方の人の大都市への足」として成長しました。地方から大都市へ、出張や都市部でのショッピング、コンサートなど様々な目的の流動が、また逆方向では帰省利用もあり、年間を通して安定した需要がありました。

 その中では、帰省需要が先行して回復しています。コンサートやテーマパークへの移動も、制限緩和により回復するでしょう。そういった個人需要に比べ、ビジネス出張は完全には回復しない恐れがあります。片道200km以下の、高頻度運行する昼行路線は出張の利用が多かっただけに心配です。

 逆に需要を十分に取り込めていなかった大都市発の観光客ですが、日帰り可能な、1か所完結型の観光地への路線が比較的好調です。御殿場などのアウトレットモールや東京ディズニーリゾートへ、津田沼や相模大野といった郊外から直行する新路線が相次いでいます。22年秋には、関越道花園IC(埼玉県深谷市)の前にアウトレットモールが、また愛知県長久手市に「スタジオジブリ」のテーマパークが開業予定で、新路線が期待されます。

【バス路線、10年でどれだけ廃止?】衝撃的なグラフ 画像で見る

最新記事

コメント

記事ランキング

  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  3. “まるで高速”な無料バイパス「全線4車線化」へ変貌開始! 一部の上下線分離まもなく 対面通行を解消 国道8号
  4. 飛行中の「日の丸特別機」に粋なサプライズ! 天皇皇后両陛下を“最新ステルス戦闘機”がお出迎え
  5. 「危なすぎる!」阪神高速“中の人”がブチギレ!? “衝撃動画”とともに呼びかける「ドライバーが守るべき3つのこと」とは
  1. 家族が「SSSS航空券」を引き当ててしまった…! 乗る前から“異変” 保安検査員も「Oh…」 誰でも起こり得る“緊迫の一部始終”
  2. あと1年足らずで「現金でバス乗れなくなります」 全路線“完全キャッシュレス化”疑問に応えるサイト開設 京王バス
  3. ETCの手前で「ガシャン!」高速入口に吊るされた「黄色い鎖」の正体は? 傷つく覚悟で“あえてぶつける”超アナログな理由
  4. ロシア軍の爆撃機が「真っ逆さまに墜落」 地上に激突する瞬間を捉えた映像が公開 “巨大な黒煙”が立ち上る
  5. 「“再有料化”でいいから4車線化して」→普通車280円になって1年 利用者負担で勝ち取った“効果”あきらかに 八木山バイパス