エアバスの爆売れ空中給油機 何がいいのか? 米空軍も“今度は買う”になりそうな秘策も
かなりアドバンテージになっている「どっちの給油方式もOK」
エアバスのおひざ元であるヨーロッパ諸国の空海軍機のほとんどは、給油機から垂らした給油用ホース先端の「ドローグ」に、給油を受ける航空機が「プローブ」を接続して給油する「プローブ・アンド・ドローグ」方式を採用しています。このため、エアバスがA310旅客機をベースに開発したA310-MRTTは、プローブ・アンド・ドローグ方式の給油装置しか備えていませんでした。
しかしA330-200 MRTTは、最初の発注者となったオーストラリア空軍の要望もあって、フライング・ブーム方式の給油装置も標準装備としたのです。
これにより、同方式をとるF-15やF-16を運用しているシンガポール空軍や韓国空軍へも、A330-200 MRTTの採用の道が開けました。また、アメリカ空軍や航空自衛隊などとの相互運用性の向上にも寄与しています。
オーストラリア空軍のA330-200 MRTT(同空軍での呼称はKC-30A)は、2022年3月から4月にかけて来日し、航空自衛隊のF-2戦闘機との空中給油適合性確認試験を行っており、今後は所定の手続きを経て、KC-30AからF-2への空中給油が可能となります。
機体の規模のわりに維持整備コストが安く、また方法次第では導入コストも抑えられる点に加えて、フライング・ブーム方式の空中給油装置を装備――こうしたこともあり、A330-200 MRTTは2022年5月の時点で、エアバスとの改造契約を締結していないブラジルを含めれば9か国とNATO(北大西洋条約機構)に採用されています。
ヨーロッパだけでなくアジアや中東などでも成功をおさめたA330-200 MRTTが、世界で最も空中給油機を多く保有しているアメリカ空軍を次のセールスターゲットに据えるのは当然なのですが、実はA330-200 MRTTのアメリカへの挑戦は、今回が初めてではありません。
日本は給油機でついてない。
KC-767は世界で日本、イタリアだけの8機しか存在しない。
その後継のKC-46も予算化した機体の改修費用が追加請求される可能性が高い。
同じ767系のE-767も世界で4機しかないうえに搭載機器のベース機であるE-3が退役時期を迎えてくるので
性能向上改修が終了してしまう可能性があり、機体はとべても載せるシステム更新が終了するので
退役しないといけなくなる。