軍人の練度が現れる?「ヘリからロープ降下」 ガチ握力頼りから道具使用まで どう使い分け

離島防衛だけでなく、災害派遣などでも孤立した地域に救助の自衛隊員がロープなど使ってヘリコプターから降りることがあります。これ、やりかたによって複数の種類に分かれるそう。互いのメリットとデメリットについて見てみます。

用途に合わせて使い分け 日頃の訓練が超重要

 こうして見てみると、ロープを使った降下方法も複数あることがわかります。ただ、どのやり方が優れているということは一概にはいえません。それぞれが長所と短所を兼ね揃えているため、そのときの作戦内容によって選択されるというのが正しいでしょう。つまり、どのやり方にも対応できるように、日頃からさまざまな訓練を重ねておくのが重要ということです。

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ホイストと呼ばれる方法で要救助者を吊り上げるシーン。リペリングやファストロープと異なり、巻き上げて機内に収容することもできる(武若雅哉撮影)。

 ちなみに、ファストロープの場合は、ロープの先端に取り付けられたカラビナを使うことで、隊員を吊り上げ、そのまま飛行して戦闘地域から離脱する方法もあります。これは「エキストラクションロープ」といい、ヘリコプターが降りられないような狭い場所であっても、ロープ1本垂らすことができれば、隊員を緊急退避させることができるというメリットを有しています。

 とうぜん、この「エキストラクションロープ」も訓練が必要で、太いロープがあればどんな隊員でも行えるというものではありません。簡単に行っているように見えて、実は事前の準備と日ごろの訓練が必要なのです。

 逆にいうと、ベテランの軍人であれば、ロープ降下ひとつ見るだけでも、その国の兵士の練度が判断できてしまうものでもあるといえるでしょう。

【了】

【カラビナがない!】ファストロープやリペリングの降下訓練を行う陸自隊員のアップほか

Writer:

2003年陸上自衛隊入隊。約10年間勤務した後にフリーフォトライターとなる。現場取材に力を入れており、自衛官たちの様々な表情を記録し続けている。「SATマガジン」(SATマガジン編集部)や「JWings」(イカロス出版)、「パンツァー」(アルゴノート)などに寄稿。

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