太平洋戦争の岐路「ミッドウェー海戦」80年 負け確定だった日本艦隊 敗因は1週間前から

1942年6月に行われた日米の艦隊戦「ミッドウェー海戦」。艦船数こそ日本側が圧倒していたものの、索敵の不備などから日本側が大敗しました。「こうすれば勝てた」と言われることの多い海戦ですが、勝利の道筋はあったのか見てみます。

「引き分け」では戦略的敗北が決定

 アメリカ艦隊は、南雲艦隊発見を受け、同日午前4時には攻撃隊を発進させ、日本空母に致命傷を与えました。このアメリカ側の攻撃隊発進は、索敵を重視しても時間を喰ったといわれる兵装転換命令がなかったとしても防げません。索敵が成功しても、史実のイフでよく言われるような爆弾装備のまま急いで航空隊を出したとしても、日本空母3隻は被弾し、戦闘不能となったのは間違いないと言えるでしょう。

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1941年11月時点のミッドウェー環礁の状況。手前の複数の滑走路が設けられている島はイースタン島(画像:アメリカ海軍)。

 なお、アメリカ空母は2群に分かれているので、日本の攻撃隊が敵艦隊に到達しても、攻撃できるのは第16任務部隊の2隻のみ。結果、生き残った空母「飛龍」と「ヨークタウン」の対決となり、どちらが勝っても、日米空母艦隊は双方とも壊滅、「索敵が成功しても引き分け」で終わったと考えられます。なお、仮にそうなったとしてもアメリカと日本ではそもそもの国力が違うので、引き分けでは大局的には敗北といえるでしょう。

 こうなるのは、そもそも論として「ミッドウェー基地が南雲艦隊に空襲されてから、アメリカ艦隊がハワイ・真珠湾を出撃するので各個撃破可能」という誤った前提に立って作戦計画を立案したからです。要は、海戦当日の索敵結果や、指揮官の判断を変更したくらいでは、南雲艦隊はアメリカ艦隊には勝てないと考えられるのです。

 では、日本はどうやってもミッドウェー海戦は勝てなかったのでしょうか。筆者は、時計の針を戻してさらにさかのぼれば「勝てた」と考えます。

【満身創痍】白煙上げる日米の軍艦ほか

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コメント

5件のコメント

  1. ゴリ押しで勝てるのに策士策に溺れるの典型ってのは痛いよね

    戦前に想定してたフィリピン沖海戦のアメリカ側そのままなんだから分散が、悪手なのはわかりそうなもんなんだが‥

  2. 果たして、この記事のように、米艦隊を壊滅させ、ミッドウェー攻略に成功したとしても、この島を占領維持するためには、多くの補給物資を海上輸送する必要がありました。当時の日本にそんな補給力があったのでしょうか?仮に、やれたとしても、この島に向かう多くの輸送船団が、アメリカ潜水艦隊の雷撃の前に、沈められてしまったのではないのでしょうか?自分には、山本五十六の構想通りに、アメリカ機動部隊を壊滅させたとしても、この島の維持や、ましてやハワイ諸島の軍事的攻略など、全くの絵空事にしか思えません。

  3. 「機体の」誘爆が主原因ではないでしょ。給油ホースや魚雷などの危険物がある程度安全な庫内から引き出した状態で空襲を受けたから被害が拡大した。たしか船体機能には大きな問題なかったものの火災が手をつけられ無くなったから放棄に至ったはず。だから、発進できていれば危険物が減って…という意味での運命の5分間なんじゃないの?その他は理解できるし同意もするけど。

  4. 当たり前すぎて草、基本的に先に敵空母を発見して艦載機を発艦させて空母を撃沈させて制空権を取るのが基本。制空権を取った時点で勝ちだし先に敵空母を発見した側が勝つ確率は非常に高いからこの記事は当たり前のことを記事にしただけ。

    本当の事言っちゃってごめんねw

  5. まさに当時の日本海軍でも分かってることを書かれているんですね。草鹿参謀長が「さすがに愕然とした」と言ってることからわかるように、空母が出てきた時点で旗色がかなり悪いということは知っていたわけです。最初から出てくることが分かっていたら作戦自体変わっていたのは当然です。珊瑚海海戦で2隻沈めたと思っていたこと、空母はニューギニア方面にいるという欺瞞情報を貰っていたことが判断の原因です。

    ダッチハーバーはむしろハワイ方面から進撃する意図を欺瞞する動きなのでまぁ仕方ないかと。

    8隻対3隻というのは仮定としていただけないですね。4隻でも当時出せる精一杯だったわけで、8隻もあれば史実通りの展開でも完敗してないでしょうから。

    南雲艦隊の戦術上の誤りは利根4号機が誤った位置情報を知らせたことだけだと思います。それ以外は当時の空母運用の未熟さ(防御力)、技術的な限界(レーダー、暗号被解読)、そして作戦に起因するものでしょう。南雲さん悪者扱いされること多くて可愛そう。

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