ソ連が欲しがった? 旧日本海軍の秘密兵器「潜水空母」伊400型 戦後アメリカが沈めたワケ

山本五十六の発案により、米本土を攻撃する目的で開発が始まった潜水空母「伊400型」。戦果を挙げることなく終わり、戦後ハワイで処分された潜水空母を、戦後の米英ソら連合国はどう捉えていたのか、改めて史実を紐ときます。

潜水空母の任務も相次ぎ変更

 伊400型の攻撃目標は、その後アメリカ本土からパナマ運河に変更されました。ところが、1944(昭和19)年10月にアメリカ軍がフィリピンのレイテ島に上陸し、パナマ運河攻撃は現実的ではなくなります。そこで攻撃目標は、アメリカ軍の中継補給基地だったフィリピン東方のウルシー環礁に変更され、作戦は1945(昭和20)年8月17日予定と決まりました。

 なお、このとき伊400型は3隻完成していました。しかし、そのうち「伊402」は就役したばかりだったため、「伊400」と「伊401」の2隻で作戦が実行されることとなります。

 一方、伊13型の2隻はトラック島に偵察機「彩雲」を輸送する任務に変更されました。1945(昭和20)年2月にトラック島の大空襲で航空機が壊滅したので、その補充のためでした。

「光」作戦と名づけられたこの航空機輸送任務ですが、「伊14」は無事トラック島に到達して任務を達成したのに対し、「伊13」は途中で消息を絶ちます。なお、戦後判明したことですが、「伊13」はアメリカの駆逐艦に沈められていました。

 では、ウルシーに向かった2隻の伊400型潜水艦はどうなったかというと、攻撃直前に終戦を迎え、結局、日本本土に引き返しています。

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横須賀でアメリカ軍の調査を受ける「伊14」。左は「伊401」、右奥は戦艦「長門」(画像:アメリカ海軍)。

 こうして日本本土に戻ってきた「伊400」と「伊401」、そして「伊14」の3隻の潜水空母は、東北沖で相次いでアメリカ駆逐艦に拿捕されます。その後、横須賀へ回航され、アメリカ海軍が派遣した技術調査団の手に渡ります。

 アメリカ海軍は潜水空母を輸送用潜水艦だと報告書に記述しています。なぜなら、まさか潜水艦で航空攻撃するとは思わなかったからです。ドイツ海軍には大型の補給用潜水艦XIV型があったため、それと同種で航空機や物資輸送に用いるものと考えたようです。

 ただ、旧日本海軍も太平洋戦争の初め頃から潜水艦を輸送用に使っており、伊13型の2隻は前述のとおり実際に航空機を輸送しているため、必ずしも間違いとはいえないでしょう。

 アメリカ海軍は潜水空母3隻と、高速潜航できる潜高(せんたか)型の伊201型3隻を1946(昭和21)年1月、ハワイの真珠湾に回航し、さらに詳しく調査しました。

【写真】アメリカ海軍が調査した「伊14」の内部

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コメント

1件のコメント

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